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イケナイアソビ。
第9章 僕はキュートな吸血鬼
えっ?
本来の俺の年齢?
もうとっくに一〇〇を超えている。
本名は、ルシアン・グレゴリアス。
まあ、名前なんてその時々で変えるから意味なんてないんだけどね。
それというのも、俺たちの存在が世間に知られるのはマズいから、世界各国をたくさん行き来している。
んでもって、今回やって来たのがここ、聖亜高校なわけだ。
そもそも俺が男子校を選んだのには理由がある。
まあ、簡単な理由だよ。
スタミナがあるのは女子よりも男子の方っていうだけだから。
男子がいるおかげでむやみやたらと殺生をしなくていい。
吸血鬼だってべつに殺生を好んでいるわけじゃない。
できることなら長い人生、貴重なエネルギーを無駄にはしたくない。
中には争いを好む残虐な奴らもいるらしいけれど、少なくとも俺たちクロノスの組織にいる吸血鬼は違う。
平和主義者でもあるんだ。
あ、話が逸れちゃったね。
えっと、なんだっけ?
あ、そうそう。男子校じゃないといけない理由を話していたんだった。
俺たちの食事方法はもうみんなご存知のとおり、首筋に牙を差し込んで血をいただくんだけど、この方法、同性に対してするのはちょっと誤解されちゃうよね。
そういう意味では、男子校は女子がいないから、恋人も自然と同性が多い。
万が一誰かに血を吸うところを見られたとしても、『首筋にキスマークを付けちゃうほどラブラブ~』くらいにしか思われないんだ。
そして好都合なことに、俺の容姿は女子顔負け。
華奢な体つきに背も一七〇センチくらい。
大きな目と赤い唇。日焼け知らずの白い肌。
肩まである黒い髪は魔力が強いので独特で、どこか東洋人と似ている。
そういうことで、俺がここの生徒を呼び出しても怪しまれないし、誘われた連中はみんな俺に夢中。おかげで空腹に困ることはない。
淫魔の魔力は人間の性欲を掻き乱し、虜にする力をもっている。
同性を惑わす吸血鬼であるけれど、そんな俺にも好きな人はいる。
その人は、この高校に通っている人間で、当然同性。
だけどね、彼は今まで出会ったどんな人間よりもずっと優しくて格好いいんだ。
身長だって一八〇を超える長身で、高い鼻梁に長い睫毛。
涼やかな双眸。
そして襟足まである色素の薄い、ブロンドが入り交じった茶髪。

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