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今日も私は、お父さんとお兄ちゃんとセックスする。
第39章 甘いお仕事
 私がずっと無言だからか、一ノ瀬さんは車を端に寄せて停車させた。


「どうしたんだ、一体……」


 一ノ瀬さんが私に再度声をかけてくれる。これ以上黙っていたら申し訳ないと思って、一ノ瀬さんに振り返った。


「一ノ瀬さん、私……」


 そう言いかけると、一ノ瀬さんは私の顔を見て固まった。


「なんで、泣いてるんだ……?」

「えっ……」


 私は自分が泣いていたことに気付いてなかった。


「そんなに、まずかったのか?」

「違いますっ……! そうじゃなくて、この味……このバウムクーヘン……」


 どうしよう、涙が溢れてきた。止まらない。周りの通行人がこっちを見ている。恥ずかしい……。


「……まったく、君はっ……」


 その時、一ノ瀬さんが助手席に身を乗り出して、私の後頭部を引き寄せて、周りから見えないように抱きしめてくれた。


「……っ!」

「落ち着くまで、こうしてるから」

「……っ……」


 私の心臓が高鳴った。この方が逆に注目を浴びそうなのに、私を隠すために抱きしめてくれた一ノ瀬さんの気遣いが嬉しくて、私はそのまま泣いた。



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