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今日も私は、お父さんとお兄ちゃんとセックスする。
第39章 甘いお仕事
「こんなの絶対に美味しいに決まってますっ! それに味だけじゃないです、おじいちゃんや夏美さんの人柄やお店の温かさに……感動したんです」


 特に夏美さんの情熱に胸を打たれた。


「それを聞いたら、彼らも喜ぶだろうな」

「あの……バウムクーヘン、今食べてもいいですか?」

「ああ、いいぞ。良かったら君の感想を聞かせてくれ」


 一ノ瀬さんならそう言うと思った。私の感想なんかでも役に立つなら協力したい。それにたぶんもう一ノ瀬さんとは会う機会がないだろうから……。


 私はつむぎのバウムとだけ書かれた商品を見つめた。おしゃれでもなんでもないパッケージだけど、中に入ってるバウムクーヘンはとても美味しそうだった。


 袋を開けて、バウムクーヘンの香りを嗅ぐ。


「なんだか、懐かしい香りがする……」


 初めて食べるのになぜだろう。


「いただきます」


 私はバウムクーヘンを一口かじって食べた。しっとりした生地が口の中に広がる。


「……」


 ――あれ? 私、この味……知ってる。
 どこで? どこかで食べた?
 ていうか、これって……。


「……どうした?」


 反応がない私を心配して、一ノ瀬さんが運転席から声をかける。





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