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からだはずっとあなたを忘れない ~体に刻む愛された記憶~
第1章 からだはずっとあなたを忘れない -完結-

いつだったか、まだ深い関係になって間がなかった頃、「あなたの子供がほしい…」と、一緒に自分の中で果ててくれた圭一郎の腕に顔をうずめたまま、半分本気のような口ぶりで美也子が言ったことがある。
「もうぼくはパイプカットしているから…」
と圭一郎が答えたのである。
子供がふたりになったときに、小さな手術を受けたのだと美也子が初めて知ったことであった。
それを知ったときは悲しい思いがしたのだったが、やがてそれからは心配することなく圭一郎の愛のしるしを自分の体の奥深くで受け止めることができる悦びに変わっていった。
ひとまわり以上の歳の差がある圭一郎の愛し方は常に優しい激しさがあって、美也子はそのたびに体の隅々まで堪えがたい官能の渦に引き込まれ、絶頂のあとの包まれるような触れられ方が一層たまらなかった。
「もうぼくはパイプカットしているから…」
と圭一郎が答えたのである。
子供がふたりになったときに、小さな手術を受けたのだと美也子が初めて知ったことであった。
それを知ったときは悲しい思いがしたのだったが、やがてそれからは心配することなく圭一郎の愛のしるしを自分の体の奥深くで受け止めることができる悦びに変わっていった。
ひとまわり以上の歳の差がある圭一郎の愛し方は常に優しい激しさがあって、美也子はそのたびに体の隅々まで堪えがたい官能の渦に引き込まれ、絶頂のあとの包まれるような触れられ方が一層たまらなかった。

