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わたしの妄想日誌
第17章 ××××鑑賞会
 ♠男性会員のために並べられた五つの席の中央の席に座り、真向かいに据えられた椅子に彼女が現れるのを待ちます。この席を占めるのは久しぶりです。やはり特等席と言わなければなりません。おそらく小生が今日の参加者の中で古参であることを慮ってくれた他の会員に礼を述べたくなります。

 五つの席は彼女の席とそれぞれ等距離であり、斜めから見るよさももちろんあるのですが、正面から彼女のすべてを目に焼き付けられることができ、そして、彼女と視線が合う機会が最も多くなるのもこの席の何物にも代えがたい魅力です。

 彼女と視線が合ったときに感じる緊張と昂ぶりが思い出され、小生は密かに身震いしています。彼女を見ているはずが、小生もまた彼女に見られてもいるという…。背徳的な時間を共有する悦びと、誰にも言えない秘密を背負う不安。どちらが主従なのかも曖昧になるのです。息が詰まるような心持に小さく咳が漏れました。広間を包んでいた静寂を破った不始末に居住まいを正しました。

 襖の向こうに気配を感じました。来る…。音もなく襖が開き彼女が現れました。襖を締めて向き直ると、いつものように無表情で誰とも視線を合わせることなく椅子に向かいます。そして、椅子の横に置かれた小さなテーブルに、持参したこれもいつもの小道具を並べます。

 彼女がテーブルから雑誌を手に取りました。清楚な主婦が手に取るような雑誌ではありません。暇を持て余す主婦が、家で一人になってはじめて開く雑誌。小生たちなどまるで眼中にないようにパラパラとページをめくっていきます。それだけに、小生たちはあたかも彼女の家にいて、彼女の日常を覗き見ているかのように錯覚していくのです。

 彼女のページをめくる手が止まります。そして、左手に雑誌を掲げたまま、右手はからだをなぞり始める彼女を、小生は息を詰めて凝視します。閉じていた彼女の目が薄く開いて小生と視線が交わったとき、彼女の手から雑誌が床に落ちました。『バサッ』という音が『鑑賞会』に集った悦びを分かち合うことを告げる様でした。

 …彼女は、小道具を使い切り椅子に深くもたれています。入ってきた老婦人に促されて、小生たち男性会員は広間から退出します。彼女が衣服を整えて普段の彼女に戻るまで見届けたいところですが、そのような未練は野暮とばかりに深々と頭を下げる老婦人に見送られてお屋敷を後にしました。
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