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わたしのお散歩日記
第7章 ノープラン
 お散歩で家を出るときは行き先は特に決めていない。買い物の用事があったり気になるところがあったりすればそこを目指すけど、大体の場合は家を出て右に行くか左に行くかはその瞬間の気まぐれ。四つ角に差し掛かっても同じ。とは言いながら、前の日とまったく同じ道を選ぶこともあるし、そんなことも含めてまったくのノープラン。

 修学旅行の自由行動の時間にA子と二人で特にあてもなく歩いていたら、やっぱり修学旅行中っぽいどこかの学校の男子生徒二人に声を掛けられた。

 『ねえ、修学旅行でしょ? 俺たちといっしょに遊ばない?』

 (これって、もしかして”ナンパ”?)

 ちょっとやんちゃっぽくもあるけどなんとなくかっこいい二人だし、いいんじゃない? とA子のほうを見た。

 『ごめんなさい、せっかくなんですけど、私たち、〇時までに〇〇寺に行ってバスに乗ることになっているんです』

 A子は鮮やかに断ってしまった。もちろんそんな予定はなく、わたしたちはあと数時間は自由な時間を過ごすことになっていた。この機転は、さすが、毎回、テストの成績がクラスで一番なだけのことはある。つい舞い上がって不埒なことを考えてしまうわたしとは違う。でも、優等生は冒険はしないよね、絶対…。

 『さすがだね。でも、どうして断っちゃったの? ウソまでついて』
 『どうして…って、あの二人、あなたのタイプだったの?』
 『そ、そんなことないけど…』

 不思議そうに顔を覗き込まれて、わたしもついウソをついてしまう。
 
 『そうでしょ? 冒険するまでの価値はないと思って。だから、わたしが断ってあげたの。あなただったら断り切れないと思って』

 A子の意思ではなく、わたしのため、という理由は、少し不本意な感じもする。ただあの二人がA子のタイプではなかったからだけだったのではないのだろうか。ただ、やっぱり、修学旅行の真っ最中に、どこかの男子と不純異性交遊なんて羽目を外しすぎ…タイプ云々の前に、優等生にそんな選択肢はないのだろう。

 『それにしても、”〇時までに〇〇寺”なんて、よく出てきたね。しかも、すぐに』
 『まあ、なんとなく地図とか見てはいたから』

 ちゃんと予習して修学旅行に臨んでいるなんてすごい。A子がいなかったらわたしは迷子になっているに違いない。こんなわたしだから、A子も気を回してくれたのだろう。
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