この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ
わたしの昼下がり
第39章 連れ込み旅館で(2)
 どちらが本当なのかは自分でもよくわかりません。ただ、△井に逢うたびに、自分でも知らなかった自分に出逢っているような気持ちはしています。初めてこの旅館に来たときに、△井はいつになく激しくわたしを責めました。そのことの心地よさが、この部屋の匂いと結びついてわたしの頭の中に刻み込まれているような気がしているのです。

 廊下を人が歩く気配がしました。『潮騒の間』の奥に部屋は一つしかありません。

 「貸し切りだと思っていたら、お隣さんがお見えになったようですね。あのばあさん、粋なことをしてくれるな」
 「粋なこと…?」

 十は部屋があるのに隣同士にしなくても、と思いそうですが。
 
 「ええ。お互い、羽目を外しやすいように、ってことですよ。きっとお隣さんはボクたちと似た者同士ですよ。似た者同士、せっかくここに来たんだから、安心して羽目を外しなさいってね」

 この部屋で△井に激しく責められたとき、わたしは声を上げ続けていました。叫んでいたという方が近いかもしれません。そのようなことはわたしにとって初めてのことでしたので、隣の部屋から声が漏れ聞こえたとき、自分の声も漏れ出ていたと思うといたたまれなくなりました。

 でも、何度かこの旅館に通ううちに、いつしか違う感覚が芽生えたように思ってもいました。薄い壁を挟んで、本当の自分をさらけ出し合う…それがなにか心地よいのです。わたしがこの部屋に愛着のようなものを感じていているのも、そのような経験がもとになっているからなのでしょうか。

 「とは言え、お隣はお隣。お始めになるのをただ待っていても仕方がありませんね…」

 △井がタバコをもみ消しました。わたしは目を瞑ってからだを△井に委ねました。

 「おや、お隣さんはお帰りだ」

 △井の声が聞こえます。体を起こすと、△井はいつものようにタバコをふかしています。そう言えば、隣の部屋はいつの間にか静かになっています。同じ頃合いに隣でも『始まった』のは憶えているのですが…。怪訝そうな面持ちのわたしに△井が笑っています。

 「お隣さん、なかなかのものでしたよね」

 確かにそのようなふうには思いました。なんとなくの記憶ですが。

 「まあ、奥さんもそれどころではなかったかもしれませんね…」

 ということは、おそらく…。
/120ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ