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第33章 決戦は金曜日

帰宅した実雅子。夫は当然、帰宅していない。誰もいない家。バスタブに湯張りして、スカートを脱いだ。パンティストッキングまで光るほどに濡れていた。ショーツを脱いだ。当然、そこも濡れていた。

　　　　まさか、あの翔太くんと。
　　　　エッチすることになるかも。
　　　　そのドキドキ感と、
　　　　間近に感じた男のニオイ。
　　　　それだけで、こんなに。
　　　　今日は、何度、濡れるの。
　　　　しかも、洪水・・・。
　　　　はしたないと思っても
　　　　我慢できない・・・。

服を脱いで、洗濯ネットに入れて、洗濯機に投入して、スタート。

　　　　夫は、どうするのかしら？
　　　　提案を受け入れる？
　　　　それとも断る？
　　　　翔太くんの先輩の
　　　　福永さんという人の
　　　　信頼度次第かしら？
　　　　あとは、翔太くんを
　　　　どこまで信じられるかかも。

　　　　夫の本音は、
　　　　あのアダルト動画でわかる。

　　　　あんないやらしいものを
　　　　わたしに隠れて見ていて、
　　　　それも許せないけど・・・。

『お風呂が沸きました』という音声が流れ、バスルームに入って、シャワーを浴びて、髪の毛を洗う実雅子。

　　　　妻には疲れたと言いながら、
　　　　アダルト動画を見る余裕は
　　　　あるのだから・・・。
　　　　それに、あの内容。

今日は、二度目だからあまり洗わなくても。髪が痛むだけ。

　　　　夫とセックスレスが続くなら
　　　　翔太くんとしたい。
　　　　『俺が本当のSEXを教えてやるよ』
　　　　だって・・・。本当のSEX？
　　　　夫のSEXは違うということ？
　　　　たしかに、アダルト動画と
　　　　夫のエッチは違ったけど。
　　　　アダルト動画って当然、作り物で、
　　　　特撮みたいな感じじゃないの？
　　　　CGとかAIとかもあるだろうから、
　　　　見たままではないと思うけど・・・。
　　　　でも、男性のアレを口に入れるなんて
　　　　経験したことがない・・・
　　　　というか、消毒とかするのかしら？

バスタブに浸かりながら、物思いに耽る実雅子。

　　　　俺が本当のSEXを教えてやるよ・・・か。
　　　　少なくとも、夫とは違うエッチなのよね。