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第19章 ゴルフ練習場で

だとすると、Iカップ。さらに余裕があるなら、Jカップだけど、Iカップは、下着専門店でも希少だし、Jカップに至っては、見たこともない。

そんなことを思いながら、汗をほとんど掻いていないサランも着替えた。

着替え終わり、カフェへ移動。サランも実雅子も、カフェのエアコンの風を受けて、涼みながら、サランはストレートティーで、実雅子はアイスコーヒー。学生時代から変わらない。紅茶派のサラン、沙穂、芹那。一人だけ珈琲派の実雅子。

「トイレが近くなる」

と、サランも、沙穂、芹那も言ったが、実雅子は、珈琲。

「いいの。利尿作用があって、代謝がよくなるから」

と、受け付けないほどのこだわり。珈琲に発癌性があると噂された時期も、無視。知識として、それがないことを知っていたのかもしれないけど、珈琲に愛着がある実雅子。だからか、トイレは近いし、水分補給も多い実雅子。それが、あの色素沈着やシミなどと無縁の白い肌に繋がっているのかもしれないと、思ったサラン。

サランも肌は白い方で、学生時代は負けないと思っていたが、10年経って、実雅子の横だと違いが分かるようになっていた。

UVケアは欠かさないようにしているつもりのサラン。実雅子も同じようにケアをしているところを見たが、使っているクリームなどが違うのか、それとも、食事の違いなのか。

紅茶と珈琲。違いはあってもストレートなのは、同じ。アイスのストレートティーと、アイスのブラックコーヒーを飲みながら、テラス席で話す二人。

「実雅子ってゴルフ、上手ね。沙穂が『アメリカではプロだったとか聞いたけど』と言っていたわ」

と、サランが話した。

「え？」

戸惑う実雅子。

「PGA認定のプロって聞いたけど？」

と、話すサラン。

「日本では、ゴルフは趣味よ。アメリカにいたときは、大学のクラブに所属していたけど、それもクラブ。プロ試験とか受けたことはないわ」

と、笑う実雅子。

「アメリカでプロの大会に出たとか、沙穂は誰かに聞いたみたいだったけど」

と、話すサラン。

「プロアマが参加できる大会の予選会は出たことがあるわ。ステージがいろいろあって、最初の方で敗退したわ」

と、笑う実雅子。

「でも、上手じゃない？」

と、話すサラン。首を傾げる実雅子。

「旦那さんもゴルフするのでしょ？」

と、聞くサラン。