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なりすました姦辱
第1章 脅迫されたOL
 肉圧が二本指を両サイドから挟み、ひときわ強く奥へと引き込もうとすると、保彦はスッと指を伸ばして単調な往復運動へと戻した。窮屈な体勢だというのに断続的に痙攣した汐里の性楽の波が、肩透かしを食らって下り坂に差し掛かったところで、また天井を圧してやる。

「んっ……、もうやだっ……!!」

 何の言及もせず、ひたすら反復していると、汐里は首を揺すりつつも涙目をしっかりと保彦へ向けて縋ってきた。

「どうした?」
「なっ、なんで……、なんでっ、いっ、いかせて、くれ、ないの……?」
「イキたいのか?」
「ううっ……、い……き、たいに、……決まってるよっ、もうっ、……んんっ……、して……」
「そうか。じゃ、ビッチはビッチらしくイカせてやる」

 保彦は汐里が擲っていたバッグをもう一方の手で引き寄せ、口を開けると逆さにして中身を散らばらせた。落ちてきた物の数は多くはなく、スマホ、長財布、マグボトル、化粧ポーチ……、小物は雑然と仕舞いたくないようで、目に留まったクリアバッグ、サイドが半透明のそれの中に、目的にそぐいそうな物を見つけた。片手で器用にファスナーを開け、中からネックストラップが巻かれたケースを取り出す。やはり、IDカードだった。ありがたいことに、顔写真がついている。

(……ん!?)

 写真の下、白地のスペースには『広瀬 汐里』『Shiori Hirose』と大きめのフォントで書かれていた。だが保彦が視線を奪われたのは、更にその下だった。縦使いのカードの四分の一ほどを占める部分は青色、白抜き文字で独特なフォントのアルファベットが書かれている。何度も見た社名と、隣に付されたロゴ──

「おいっ!!」
「うぎっ……!」

 保彦は、最も強く、天井を抉った。
 いっぽうで、IDカードを汐里の顔前に掲げる。

「なんだっ……、これはっ」
「んっ……、……え、……それ、か、会社の……」
「俺はっ、お前の何なんだっ……!」
「う、……ど、どういう、こと……?」

 汐里が質問の意図を汲みかねるのも無理はなかったが、保彦は表に向けているのを手のひらから甲へ変え、奥深くまで侵入すると、秘室の遮壁のふもと、小突かれるだけで汐里がひとたまりもなく淫貪な反応を示していたポイントへ指先をめり込ませた。
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