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なりすました姦辱
第4章 隔絶された恋人
 しかし無骨な手がクロッチを握り、愛梨の牝を暴く。
 いや駄目だ、もう間に合わない。

 きっと、これを乗り越えたら、自分は愛梨の前に、本当の姿で現れることになる。

 恐ろしい目にあってしまうお前に、必ず、寄り添うと誓う。
 万が一、奴隷になってしまっても、必ず、お前を救うから。

「……いったぁいっ!!」

 涙に濁る愛梨の慟哭が聞こえた。
 異形の肉棒が清らかな牝を割り、幹の中ほどまで貫いていた。

 根元から怒涛が押し寄せる。
 最奥で噴射を果たすための加速距離を確保しようと、腰が引かれる。

(……?)

 外へと戻された肉幹が、薄赤色の筋を纏っていた。

 かつて……この体に棲みつく前に、見たはずの光景。
 何故、自分はまた、この血を見ているのだ──

 答えがわかる前に肉棒が最後の突入が開始され、尖端が最奥に到達する寸前、駆けつけた野球コーチの強烈なタックルを横から受けた。空に向かって、ずっと放出できずにいた牡汁が一気に噴き出す。正義感の強いコーチは、それが何であるかわかっても、首と脇に腕を回し、力の限りに締め付けてきた。

「警察! 警察呼べ!!」

 警察がやってくるまで絶対に離さぬ固い意志に身を縛られても、いちど噴射を始めた肉棒は、砂地に帯状の濡痕をいくつも作り出した。

「あ、ああ……いや……、いや……いやあっ!! いやあっ!!」

 やっと母親たちが愛梨の元へと駆けつけ、パニックに陥り始めた小さな体を抱きしめる。

「はい、きゅ、救急車も……ああもう、早く、早く来てください……早くっ!」

 電話を耳に当てた母親が、涙声で先方に訴えている。別の母親は、来ちゃだめ、と狂乱的に繰り返し、子供たちを遠ざけるのに必死だ。

 タックルを喰らった拍子に飛び出した財布を、ようやく到着した老人が拾い上げた。

「土橋、というらしいですな、この男」
 免許を見てからコーチに掛けた声は震えており、「この……、人間のクズがっ! クズがっ! クズがっ……!」

 持っていた杖で、まだ残滓を吐き出している肉棒ごと腰を打擲してきた。
 コーチも止めようとはしない。

「あ、あの……、俺は……」

 快楽を貪ってきた場所に走る裂痛で、何を言いたいのかわからなくなった。



 《完》
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