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なりすました姦辱
第1章 脅迫されたOL
 保彦は汐里の脚の間に膝立ちで仁王立った。
 視界に、まだ着衣を解いていない土橋の股間を映してやる。

 一瞥するなり、汚いモノを見る目つきだった。
 その通りだ、と保彦も思う。

 スラックスの前には夥しい染みが広がり、尖らせた中では牡欲の肉塊が蠢いていた。噴き出した我慢汁でベトついているジッパーを下ろす。狭間から覗いた時代遅れのブリーフの前窓から、ずっと解鎖を乞うていた肉棒を外へ出してやった。

「……うぐっ!」

 汐里が、再び顔を横向けた。
 今度は不自由な上躯を無理な角度にまで撚じり、背中を見せるまでになっている。

 さっきのように、顔を見られたくないのではない。
 顔を向けていられない、のだ。

 根元まで粘液に濡れ照る赤黒い肉棒は、雄叫びを上げるように、脳天で天井を指していた。

 自分のものよりは、大きい。
 ただし容積だけの話なら、好悪どちらの意味の嗟嘆も催すものではない。

 問題は、形だった。

 生い根から力強く伸びた幹は、仰け反るように聳立し、その先にはやたら円周の大きい傘頭を乗せていた。首回りに広げた縁は深く、かつ先端だけが頷くように少し前に傾いていて、横から見ればちょうどインテグラルのように見えるだろう。

 よく、松茸のイメージで男性器はキノコに喩えられるものだが、土橋が具有しているのは、主の醜さも相まって毒キノコそのものだった。しかも汐里という好餌を前にして満緊まで漲り、時折血潮の弾みでユラユラと頭を振っている。

 ただし、汐里を慄然とさせ、限界まで身を背けさせたのは、その異形ぶりだけではなかった。

 ちょうど汐里は、弓なりに反る肉幹の裏側に正面から相対していることになる。亀頭の鋭い凹みへ集束していく皮膚には厚みがあり、我慢汁に溶かされた恥垢がこびりついているのが、よく見えているはずだった。視覚を汚されるだけならまだいい、下衣から取り出されたことで、部屋の臭いの比ではない、いや、部屋の臭気の成分の大半を成そう元凶たる毒臭に、嗅覚をも侵されているのだ。
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