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なりすました姦辱
第1章 脅迫されたOL
「オッパイは、ライブチャットでばっちり拝ませてもらったからね。でも……アソコは、まだだったよね」

 睥睨を瞠目に変えた汐里は、自由にならない腕のせいで起き上がることもできず、何とかマットに足をつき、肩を使って奥へ奥へと逃れようとした。しかしまだ残っているストッキングで足裏が滑り、さして遁逃できていない。保彦は余裕綽々で膝を進め、太ももの間に体を入れた。脚を閉じようとしても、腹の贅肉がこれを阻む。

「や、……やめて……ねえ、やめてってば……」
「どうしたの? オ××コ出さないとエッチできないでしょ」

 直截な四文字を聞いて血の気の引く汐里のショーツの前布を、武骨な指でしっかりと握った。

 こんな低劣な中年、シャワーを浴びたあと、薄暗闇でじっと寝転がっていれば、大したこともできず早々に果て、不本意なセックスは終わってくれるだろう。

 そんな考えでいたのではないだろうか。

 ちょっと甘えてみせれば、ちょっと素肌を見せてやれば、ほんのちょっと、自慢の胸乳を餌にすれば、ホイホイと金を差し出してきたカモが、そこまで許すつもりは絶対になかった牝央に手をかけてくるなんて、微塵も思い浮かばなかったにちがいない。

 脅迫者の中身が変わってしまったことが、汐里にとっての最大の不幸だ──

「おっふっ……」

 ズボンの中で土橋の肉棒が暴れ回った。

 何やってんだよ、早くヤラせくれよ。

 まあ待て、もう少し愉しもうぜ。ただ脚を開かせて、ただ突っ込んで、ただブチまけるなんて下らないだろ──

「う、……その……、だから、えっと……、……うわっ……!」

 下着を握ったまま奇妙な間を置く土橋を前に、頭の中を様々に巡らせた汐里が、懐柔なのか、弁明なのか、何らかの言葉を発しようとしたところで、保彦は何の合図もなく大きくクロッチを脇へ引き、ヘアも恥丘もまとめて電灯に照らした。

 脚の間と汐里の顔を、交互に観察した。
 どちらに欲情させられるかと言えば、顔だった。

 肩を細かく揺すっているのは、解けそうにないとはわかっていても、手首を外したい衝動を抑えられないからだ。ここで手を自由にしてやったら、汐里はどうするのだろう。両手を股間に翳すよりも、己の顔を覆うのではないだろうか。
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