この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
女旅芸人衆の淫ら旅
第1章 第一章 医は妊術なり
まもなく船は薩摩に着こうとしていた。
船底から抜け出して眺めた桜島は何とも勇壮でしばし船酔いを忘れてしまった。
「デカイ山だな~」
さりげなくお瞭さんの脇に佇み、この勇壮な眺めで機嫌を直してもらえないかと試みたが、やはり結果は同じだった。
「あらあら、ずいぶんと嫌われたものだねえ」
二人の様子を見て、下船の準備を始めた一行のおなご衆の中でも年配の女性が良案に声をかけた。
「お恥ずかしいところをお見せしてしまって…」
「いいじゃござんせんか…
互いの心が読み合えないのが男女の仲でございます
お前さまたちは夫婦なのかえ?」
「いえ、ある南蛮人から医学を学んだ間柄なんです」
「ふぅ~ん…いわば寺子屋仲間ってとこかえ?
折を見てゆっくりと口説いてあげな
時が経てばおなごは機嫌が直るってものだからさぁ」
そのご婦人の言われる通りかもしれぬ。
事を急いては、よき結果など生まれぬ。
良案はご婦人の提案に従い、お瞭にしばらく話しかけるのをやめることにした。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


