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女旅芸人衆の淫ら旅
第1章 第一章 医は妊術なり
さて、船が港に入り、
桟橋に横付けされて行李(こうり)を背負って
下船の準備が整ったにも関わらず、
船と桟橋を繋ぐ渡り板に長蛇の列ができていて一向に前に進めない。
「どうやら臨時の関所が出来たみたいだねえ」
下船の準備をしている時に、
良案に話しかけてくれた年増のおなごが、
従えたおなご衆にそのように語りかけていた。
そのおなごは旅芸人の座長のような人間で、
後に従う大八車を押す若いおなご衆に「キナ臭い時代になってきたから藩領に入れる人間を選別し始めたんだよ」と語っていた。
日の本(日本)の状勢には疎い良案とお瞭であったので「キナ臭いとは?」と年増のおなごに問いかけてみた。
「はあ?あんた、何を寝ぼけた事を言っているのさ。
今や日の本は尊皇攘夷と佐幕派の真っ二つに割れてひっくり返ろうとしているんだよ」と教えてくれた。
長崎の出島で何事もなく日々を暮らしてきただけに、
日の本はそんなに荒れだしていたのかと驚いてしまった。

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