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心の中のガラスは砕けて散った
第9章 8月
「 そんな お金・・・・・ 」
下を向き 唇を咬む
甚振る様に綾乃を見ていた社長は

「 成田さん3つ 提案をしよう 」

「 一つ 自宅を売却して 現金で 」
綾乃は目を見開き 悲しそうに眼を伏せ首を振る

「 二つ目 私が商売しているお店で 働いて貰う
  幾つかの風俗店を 私は持っている そこで
  働いたお金で 返済してもらう 」
綾乃は目を見開き 社長の目を見て 冗談で無い事を理解し
頭の中に裸の体を 男達が弄り通り過ぎる姿を想像していた

「 三つ目 1年間 私の下で仕えて貰う 」

「 一年ですか? 」
獲物を捕らえた、肉食獣の瞳の奥に視線を送り聞く
肉食獣が口の中に溜まった 涎を飲み込み頷いた

綾乃は 獲物を捕らえ咢を開く男の顔を見て項垂れる
選択と言われたが 最後の提案を受け入れるしか無い
愚かな自分の 行いが・・・
綾乃は社長の目を見て

「 一年 お世話に成ります 」
覚悟を決めた眼差しで、社長を見て言った

「 一年間 私の指示に従うと 」
綾乃は頷く

「 身も心も ? 」
大きく見開いた目が 諦めを浮かべ 頷いた
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