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天狐あやかし秘譚
第71章 其疾如風(きしつじょふう)

モミとは、半透明のトカゲのような妖魅だ。本来は主に山中の湧き水などに棲んでいて、たまに来る人間の陰部に取り憑く。モミの好物は人間の淫水だ。男なら精液、女なら愛液だ。それを摂取するために、モミは取り憑いた人間に『淫夢』を見せる。本来なら、その夢は対象者が一番みたいいやらしい夢、その人の願望を叶えるような夢になるし、その夢も、モミの食欲が満たされれば終わる。
しかし、クチナワが召喚し、使役しているモミは、彼の言う通りの夢を見せ、しかも食欲とは無関係に夢が永続することになる。それは、クチナワが使う神宝『蛇肩巾』の力のなせる技だった。
クチナワは綾音に取り憑かせる際、モミにお館様の要望する夢を見させるようにプログラミングをしたのだ。モミはそれを理解し、綾音の陰部に潜り込み、綾音は夢を見、その夢の中でお館様であるところの緋紅と遭遇するところまで、クチナワは確認をしていた。
ーちゃんと、性奴隷まで行ったかな?
クチナワの能力はあくまでも小動物や小動物類似の妖怪を召喚し、自在に操るというものだった。なので、モミの能力で見ている夢を感知したり、それに干渉する能力はない。端から見て、一体今どんな夢を見ているのか、といわれてもわからない。
ーただそれでも、淫夢を見て、悶えていれば・・・
カップ麺の汁を流しに捨てると目をランランとさせながら、クチナワは綾音が寝ている部屋に向かった。
「さーて子猫ちゃんはどんなふうに悶えているかな?」
モミがどのくらいで対象者を淫夢に堕とすか、はよくわからないが、夢の中でお館様に接触しているのだ、今頃、ぐちゃぐちゃに犯されてひぃひぃいっているんじゃないか?
そう期待して、覗いた。
綾音のいる部屋は他の部屋と同じ、コンクリ打ちっぱなしで窓はあるが、ドアは特にない。部屋の中央に簡素な鉄パイプでできているベッドがあり、これもまた質素なマットレスが乗っているだけだった。気温的に病気になることもねえだろうということで、服のままそこに転がしてあったのだ。
そーっと顔を覗き込むと、何やら顔は紅潮し、眉間にシワが寄っている。額にじっとりと汗をかいており、息が荒く、口が半開きになっていた。全体的にまるで激しい運動をしたあとのような感じだった。
しかし、クチナワが召喚し、使役しているモミは、彼の言う通りの夢を見せ、しかも食欲とは無関係に夢が永続することになる。それは、クチナワが使う神宝『蛇肩巾』の力のなせる技だった。
クチナワは綾音に取り憑かせる際、モミにお館様の要望する夢を見させるようにプログラミングをしたのだ。モミはそれを理解し、綾音の陰部に潜り込み、綾音は夢を見、その夢の中でお館様であるところの緋紅と遭遇するところまで、クチナワは確認をしていた。
ーちゃんと、性奴隷まで行ったかな?
クチナワの能力はあくまでも小動物や小動物類似の妖怪を召喚し、自在に操るというものだった。なので、モミの能力で見ている夢を感知したり、それに干渉する能力はない。端から見て、一体今どんな夢を見ているのか、といわれてもわからない。
ーただそれでも、淫夢を見て、悶えていれば・・・
カップ麺の汁を流しに捨てると目をランランとさせながら、クチナワは綾音が寝ている部屋に向かった。
「さーて子猫ちゃんはどんなふうに悶えているかな?」
モミがどのくらいで対象者を淫夢に堕とすか、はよくわからないが、夢の中でお館様に接触しているのだ、今頃、ぐちゃぐちゃに犯されてひぃひぃいっているんじゃないか?
そう期待して、覗いた。
綾音のいる部屋は他の部屋と同じ、コンクリ打ちっぱなしで窓はあるが、ドアは特にない。部屋の中央に簡素な鉄パイプでできているベッドがあり、これもまた質素なマットレスが乗っているだけだった。気温的に病気になることもねえだろうということで、服のままそこに転がしてあったのだ。
そーっと顔を覗き込むと、何やら顔は紅潮し、眉間にシワが寄っている。額にじっとりと汗をかいており、息が荒く、口が半開きになっていた。全体的にまるで激しい運動をしたあとのような感じだった。

