この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ
天狐あやかし秘譚
第126章 九死一生(きゅうしいっしょう)
☆☆☆

「いったい・・・どういうこと・・・?」

八握剣により生命をだいぶ削られたスクセは、反撃する気力こそなかったものの意識はあった。なので、この状況に戸惑いを隠せなかった。

「主の術は目で見たものに障りをもたらす・・・」
「ダリさん!」

説明を始めたダリを御池が止めようとする。

「もう、こやつに我らに仇なす力など残っておらぬ」

そう言うと、懐から小さな箱を取り出した。

「済まないな・・・綾音。窮屈な思いをさせた。」

パキンと指先でその小箱を割ると、キラキラとした星屑のようなものが広がり、またたく間にそれが人の形をなしていった。

「ば・・・馬鹿な!」

そこに現れたのは浦原綾音その人だったのである。

「ずっと、こうして身につけて持っておった。主の予言は絶対。ならば可能な限り予言と同様の場面に綾音を立たせないこと、そして・・・」

がさりと音がして、今度はダリたちの背後の崖から何かが這い上がってくるところをスクセの目が捉えた。それは頭が割られ、白い頭蓋骨から血まみれの脳髄が見えている状態の『浦原綾音』だった。

「予言と同じ場面を現し世で起こすことが必要であった」

御池が這い上がってきた『綾音』に向かって、手印を結び呪言を唱える。『綾音』の身体が一旦揺らぐと金色の光の中に徐々にその輪郭を失っていく。

後には、ぼんやりとした人形のナニカがそこに残った。
それは両手両足こそあるが、頭がはっきりとせず、肩から下しかないような人形に見えた。胸のあたりに目に当たるのだろうか、切れ目のようなものがかろうじて入っており、どうやらそこが、このナニカの『顔』に当たるのだろうと推測できた。

「わざわざ説明してあげることはないでしょうに・・・はあ・・・まあ、いいでしょう・・・あれは未架神(みかがみ)・・・私の式神なんです」

『未架神』・・・御池家に古代から伝わっており、もともとは地方神であったという説もある陰陽寮の中でも特異な式神のひとつとして数えられているものだ。

その能力は、術者がよく知った者に未架神が触れることで、その姿かたちから思考、行動様式まですっかりコピーできるというものである。そして、当然式神であるため、ある程度の霊力を使うことができる。
/1883ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ