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天狐あやかし秘譚
第125章 危機一髪(ききいっぱつ)
出来心だった。
少しだけ見て、安心したかった。
私だけが残るなんて都合の良い未来でなくても良かったんだ。
今と同じで良かったんだ。
私と水有と、代わる代わるでもよかった。
あなたの未来に、私がいなくなってない・・・それを確認できさえすればよかった。
私は、沖津鏡を手に取っていた。
鏡の恐ろしさは十分に知っていた。父の未来を覗いた結果も承知していた。
それでも、覗き込まずにはいられなかったのだ。
未来を知りたい欲望に・・・勝てなかったのだ。
鏡を見つめる。そして、念じた。
『お願い・・・沖津鏡・・・私と・・・水有の未来を教えて・・・』
適合者たる私の思いに答え、鏡が小さく震える。そして、その鏡面から青い光がじわりと立ち上り始めた。鏡面がまるで水面に石を投げ入れたかのように波立ち、そこに映っている私の顔がぼやけていく。そして、青い光はますます強くなり、目まぐるしく映る像が変わっていく・・・
未来に向けて私の意識が飛んでいく。幾重にも折り重なった未来。時間の糸が絡み合い、ほつれ、時には途切れる。その中を私の意識だけがふわふわと漂っていく。
『教えて・・・沖津鏡・・・私の未来を、水有の・・・未来を』
そして、ひときわ光り輝く一本の時の糸が像を結びだした。
鏡面のゆらめきが落ち着く。
そこに映ったのはどこか暗い場所だった。
少しだけ見て、安心したかった。
私だけが残るなんて都合の良い未来でなくても良かったんだ。
今と同じで良かったんだ。
私と水有と、代わる代わるでもよかった。
あなたの未来に、私がいなくなってない・・・それを確認できさえすればよかった。
私は、沖津鏡を手に取っていた。
鏡の恐ろしさは十分に知っていた。父の未来を覗いた結果も承知していた。
それでも、覗き込まずにはいられなかったのだ。
未来を知りたい欲望に・・・勝てなかったのだ。
鏡を見つめる。そして、念じた。
『お願い・・・沖津鏡・・・私と・・・水有の未来を教えて・・・』
適合者たる私の思いに答え、鏡が小さく震える。そして、その鏡面から青い光がじわりと立ち上り始めた。鏡面がまるで水面に石を投げ入れたかのように波立ち、そこに映っている私の顔がぼやけていく。そして、青い光はますます強くなり、目まぐるしく映る像が変わっていく・・・
未来に向けて私の意識が飛んでいく。幾重にも折り重なった未来。時間の糸が絡み合い、ほつれ、時には途切れる。その中を私の意識だけがふわふわと漂っていく。
『教えて・・・沖津鏡・・・私の未来を、水有の・・・未来を』
そして、ひときわ光り輝く一本の時の糸が像を結びだした。
鏡面のゆらめきが落ち着く。
そこに映ったのはどこか暗い場所だった。

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