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天狐あやかし秘譚
第113章 第113章:【第22話 件】運否天賦(うんぷてんぷ)
【第22話 件(くだん)】
♡ーーーーー♡
【運否天賦】人の運の良し悪しは天が決めること。運を天に任せるという意味。
運勢は天が決めるまま・・・みたいな。
♡ーーーーー♡
どこか、知らない洞窟のような場所に私はいた。
そこはジメジメしており、無音で閉鎖的だったが、天井だけはやたらと高かった。
岩のドームというのが最も的確な表現かもしれない。
見覚えがある光景ではなかった。
視線を下に落とし、自身の姿を確認する。
服はいつも着ている巫女服だ。
上は薄い青の着物、下は朱色の袴。
そんな姿で、ぽつんとドームの中に佇んでいた。
明かりがないのに、なぜか周囲を見通すことができるのが不思議だった。
「ここはどこ?」
ポツリと呟いた。
その声は岩壁に反響して奇妙に歪み、
そのうち闇に溶けて消えていった。
その木霊が完全に消え去ろうとした時、突然、無音の空間が破られる。
周囲に幾重もの音が蘇ったのだ。
連続する破砕音、
響く剣戟の音、
そして、岩壁が崩れ、地鳴りのような振動が、
遥か地の底から這い上がってくる。
なに・・・なに!?
一体、何が起こってるの?
私は周囲を見渡した。
そして、理解したのだ。
『遠くで誰かが戦っている』
その、誰かのうちのひとりは自分と同じ姿をしていた。
巫女服を翻し、必死になにかの攻撃を躱し続けている。そして、その何かはまるではやぶさのようだった。黒い影が何度も、何度も目にも止まらぬ速度で巫女服の女に襲いかかっていた。
私はその姿をよく見ようと、自身の神宝を発動した。
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【運否天賦】人の運の良し悪しは天が決めること。運を天に任せるという意味。
運勢は天が決めるまま・・・みたいな。
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どこか、知らない洞窟のような場所に私はいた。
そこはジメジメしており、無音で閉鎖的だったが、天井だけはやたらと高かった。
岩のドームというのが最も的確な表現かもしれない。
見覚えがある光景ではなかった。
視線を下に落とし、自身の姿を確認する。
服はいつも着ている巫女服だ。
上は薄い青の着物、下は朱色の袴。
そんな姿で、ぽつんとドームの中に佇んでいた。
明かりがないのに、なぜか周囲を見通すことができるのが不思議だった。
「ここはどこ?」
ポツリと呟いた。
その声は岩壁に反響して奇妙に歪み、
そのうち闇に溶けて消えていった。
その木霊が完全に消え去ろうとした時、突然、無音の空間が破られる。
周囲に幾重もの音が蘇ったのだ。
連続する破砕音、
響く剣戟の音、
そして、岩壁が崩れ、地鳴りのような振動が、
遥か地の底から這い上がってくる。
なに・・・なに!?
一体、何が起こってるの?
私は周囲を見渡した。
そして、理解したのだ。
『遠くで誰かが戦っている』
その、誰かのうちのひとりは自分と同じ姿をしていた。
巫女服を翻し、必死になにかの攻撃を躱し続けている。そして、その何かはまるではやぶさのようだった。黒い影が何度も、何度も目にも止まらぬ速度で巫女服の女に襲いかかっていた。
私はその姿をよく見ようと、自身の神宝を発動した。

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