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天狐あやかし秘譚
第112章 報仇雪恨(ほうきゅうせっこん)
「吾嬬さん・・・。あなたがどうして?」
僕の身体に緊張が走る。一見隙だらけの女性であるが、その中身は陰陽寮の中でもトップシークレットとされている隠密部門、八咫烏のメンバーなのだ。
「あら、陰陽寮の職員が支部にきちゃいけないですか?」
ふふっと笑う姿は一般人そのものである。
「八咫烏がどうして!?」
色麻さんが思わず声を上げた瞬間、メガネの奥の目がすっと細くなり、冷たく重い殺気が空間を支配した。
色麻さんがその殺気に押され、ビクリと肩を震わせた。僕は本能的に彼女と吾嬬の間に体を滑り込ませた。
ちょうど、色麻さんを守る形だ。
少し、僕の方も色めきだった。
でも、そんな僕の緊張をよそに、ふっと吾嬬は口元を緩める。
「ごめんなさいね?・・・私たちは隠密部隊なの・・・だからね?わかるでしょ?」
彼女が殺気を引っ込めたので、僕の方も肩から力を抜く。それでも色麻さんを背後に庇ったままではある。
もしかしたら、表情の方はまだ固かったかもしれない。
「そんな顔しないで頂戴・・・今日はお礼を言いに来たんだから」
「お礼?」
「そ・・・私があそこにいた理由は大武丸の探索とその封印、だったわけ。・・・でも結局発見できなかった。それをあなたが見つけてくれたんだからね・・・。」
大武丸・・・冥穴から飛び出した死霊の軍勢とともにどこかに消えてしまった、日本の歴史の中でも三本の指に入るほどの大妖。八咫烏はずっとその行方をを追っていたらしい。
「ええ・・・まあ。・・・でも、逃がしちゃいましたけどね」
わざとおどけた口調で言うと、彼女の方も首を傾けて見せる。
「その存在がわかり、現在の宿主が分かっただけでも大きな成果・・・と言っておくわ。あなたのおかげで1年間潜伏した私の努力が水の泡っていう事態だけは避けられたもの。あなた大したものね。
ねえ?才能あるんだから・・・あなたさ、八咫烏の方に来ない?こっちのほうがあなたの性に合うんじゃないかしら?」
僕の背後にいた色麻さんの身体がびくっと震えたような気がした。
そんな彼女がギュッと僕の腕を掴んで、やおら体の影から顔を出す。
「お、お礼っていうのなら・・・もういいでしょ!?」
僕の身体に緊張が走る。一見隙だらけの女性であるが、その中身は陰陽寮の中でもトップシークレットとされている隠密部門、八咫烏のメンバーなのだ。
「あら、陰陽寮の職員が支部にきちゃいけないですか?」
ふふっと笑う姿は一般人そのものである。
「八咫烏がどうして!?」
色麻さんが思わず声を上げた瞬間、メガネの奥の目がすっと細くなり、冷たく重い殺気が空間を支配した。
色麻さんがその殺気に押され、ビクリと肩を震わせた。僕は本能的に彼女と吾嬬の間に体を滑り込ませた。
ちょうど、色麻さんを守る形だ。
少し、僕の方も色めきだった。
でも、そんな僕の緊張をよそに、ふっと吾嬬は口元を緩める。
「ごめんなさいね?・・・私たちは隠密部隊なの・・・だからね?わかるでしょ?」
彼女が殺気を引っ込めたので、僕の方も肩から力を抜く。それでも色麻さんを背後に庇ったままではある。
もしかしたら、表情の方はまだ固かったかもしれない。
「そんな顔しないで頂戴・・・今日はお礼を言いに来たんだから」
「お礼?」
「そ・・・私があそこにいた理由は大武丸の探索とその封印、だったわけ。・・・でも結局発見できなかった。それをあなたが見つけてくれたんだからね・・・。」
大武丸・・・冥穴から飛び出した死霊の軍勢とともにどこかに消えてしまった、日本の歴史の中でも三本の指に入るほどの大妖。八咫烏はずっとその行方をを追っていたらしい。
「ええ・・・まあ。・・・でも、逃がしちゃいましたけどね」
わざとおどけた口調で言うと、彼女の方も首を傾けて見せる。
「その存在がわかり、現在の宿主が分かっただけでも大きな成果・・・と言っておくわ。あなたのおかげで1年間潜伏した私の努力が水の泡っていう事態だけは避けられたもの。あなた大したものね。
ねえ?才能あるんだから・・・あなたさ、八咫烏の方に来ない?こっちのほうがあなたの性に合うんじゃないかしら?」
僕の背後にいた色麻さんの身体がびくっと震えたような気がした。
そんな彼女がギュッと僕の腕を掴んで、やおら体の影から顔を出す。
「お、お礼っていうのなら・・・もういいでしょ!?」

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