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天狐あやかし秘譚
第112章 報仇雪恨(ほうきゅうせっこん)
「あの・・・しょ、処分は?」
「処分?もう終わったやろ」
「い、いつ?」
「やから、今したやろ?・・・おまはんの処分は『部門長注意』や」
ぱちぱちぱち!
僕の背後から唐突に小さく拍手する音が聞こえたが、とてもじゃないけどそっちを見る余裕などない。
『部門長注意』・・・つまりは土御門様からの厳重注意・・・という処分である。処分には違いないが経歴に傷がつくようなものではない。
かなりの温情処分と言える。
「そもそも、八咫烏さえ気づかなかった和羽っちゅう女の陰謀に気づき、万が一の事態を考えて事案処理に当たった・・・。それがなければ今回の事案は数千の悪鬼放逐では済まなかったはずや。その大惨事を防いだ功績と相殺・・・ってところやな」
それだけ言うと、『んじゃ』と短い挨拶を残してプチンとモニターのスイッチが切られた。
暗く沈黙するモニターを前に、体中の力が抜けた僕の身体は、ずるずると椅子からずり落ちていった。
「つ・・・疲れた・・・」
思い出すだけでもまだ心臓がバクバクと激しく鼓動するのがわかる。足まで震えていた。
「西園寺様、よかったよ。本当によかった!!」
パタパタと駆け寄ってきたのは色麻さんだった。
いつの間に会議室にいたのだろう・・・。駆け寄ってきた彼女がよいしょと腰が抜けたように床にずり落ちていた僕を引き上げてくれた。
「さあ、これで憂いはなくなりました!仕事に戻りましょう!」
何やらニコニコと嬉しそうな色麻さんにグイグイと執務室の方に引っ張られていく。彼女が言うには、ここ数日の業務が溜まりに溜まっているのだそうだが、事案収束後から緊張しまくりで、いまだショックが冷めやらない僕の身にもなってほしい。
「ちょ・・・そんな引っ張んないでよ!」
「仕事がいーっぱい溜まってるんですから!」
そんな事を言い合いながら引っ張られていく廊下の先に、一人の見知らぬ人が立っているのが見えた。
ん・・・?あれは??
「相変わらず仲がいいんですね・・・」
その人物はにこりと柔らかく笑った。
「あーっ!!あなたは!」
僕の手を握ったまま色麻さんが『その人』を指さして固まる。
服装こそ明るめのオフィスカジュアル風だったが、ふんわりパーマのショートボブの髪型に、愛嬌のある丸メガネをかけている、その人は・・・
「処分?もう終わったやろ」
「い、いつ?」
「やから、今したやろ?・・・おまはんの処分は『部門長注意』や」
ぱちぱちぱち!
僕の背後から唐突に小さく拍手する音が聞こえたが、とてもじゃないけどそっちを見る余裕などない。
『部門長注意』・・・つまりは土御門様からの厳重注意・・・という処分である。処分には違いないが経歴に傷がつくようなものではない。
かなりの温情処分と言える。
「そもそも、八咫烏さえ気づかなかった和羽っちゅう女の陰謀に気づき、万が一の事態を考えて事案処理に当たった・・・。それがなければ今回の事案は数千の悪鬼放逐では済まなかったはずや。その大惨事を防いだ功績と相殺・・・ってところやな」
それだけ言うと、『んじゃ』と短い挨拶を残してプチンとモニターのスイッチが切られた。
暗く沈黙するモニターを前に、体中の力が抜けた僕の身体は、ずるずると椅子からずり落ちていった。
「つ・・・疲れた・・・」
思い出すだけでもまだ心臓がバクバクと激しく鼓動するのがわかる。足まで震えていた。
「西園寺様、よかったよ。本当によかった!!」
パタパタと駆け寄ってきたのは色麻さんだった。
いつの間に会議室にいたのだろう・・・。駆け寄ってきた彼女がよいしょと腰が抜けたように床にずり落ちていた僕を引き上げてくれた。
「さあ、これで憂いはなくなりました!仕事に戻りましょう!」
何やらニコニコと嬉しそうな色麻さんにグイグイと執務室の方に引っ張られていく。彼女が言うには、ここ数日の業務が溜まりに溜まっているのだそうだが、事案収束後から緊張しまくりで、いまだショックが冷めやらない僕の身にもなってほしい。
「ちょ・・・そんな引っ張んないでよ!」
「仕事がいーっぱい溜まってるんですから!」
そんな事を言い合いながら引っ張られていく廊下の先に、一人の見知らぬ人が立っているのが見えた。
ん・・・?あれは??
「相変わらず仲がいいんですね・・・」
その人物はにこりと柔らかく笑った。
「あーっ!!あなたは!」
僕の手を握ったまま色麻さんが『その人』を指さして固まる。
服装こそ明るめのオフィスカジュアル風だったが、ふんわりパーマのショートボブの髪型に、愛嬌のある丸メガネをかけている、その人は・・・

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