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天狐あやかし秘譚
第112章 報仇雪恨(ほうきゅうせっこん)
「うん、そ、そうみたい・・・」
目の前に冥穴の気配はない。
ついでに言えば、和羽の姿も、興長の姿もなかった。
飛び立った幾千騎の死霊の軍勢はすでに虚空の向こうに消えている。
それらの行方は心配ではあるものの、目の前の危機は明確に去ったと言えよう。
自分たちが最大のピンチを乗り切ったことを理解し、やっとのことで僕らは大きく息をつく。
ぎゅううっと色麻さんが僕に回した腕に力を入れていた。
今更ながらにその腕が細かに震えているのを感じた。
怖かった・・・んですね。
すいません・・・。
そっと回された腕に僕が手を重ねた。
「あ!」
その感触で色麻さんがふと我に返ったようだった。自身の身体を僕からぐいと引き離そうとする。僕は突然、突き飛ばされるような格好になり、思わずつんのめりそうになった。
「ちょ、何す・・・っ!?」
振り返って『何するんですか』と言おうとした僕の身体がガチンと固まる。最初、色麻さんの顔に向けていた視線がつつつーっと下に降りていく。
胸、お腹・・・そして・・・その下に
彼女もそれに釣られたように自身の視線を下に向けていく。
そして、気づいたのだ。
自分の履いているテーパードパンツがビリビリに引き裂かれていることに・・・。
そう・・・だった。式神を勧請するため、僕はさっき、歯でもって彼女のパンツのポケットを噛みちぎったのだ。その勢いが余って、彼女のパンツはかなりの『損傷』をしてしまったわけで・・・。
「ぴ・・・ピンク!?」
思わず、そこに垣間見えた可愛らしいランジェリーの『色』が口について出てしまったのは更に失敗だった。
「ぎゃああああああっ!!!」
ばっちーーーーーん!
次の瞬間、彼女の強烈な張り手が、僕の視界を覆い尽くしたのだった。
目の前に冥穴の気配はない。
ついでに言えば、和羽の姿も、興長の姿もなかった。
飛び立った幾千騎の死霊の軍勢はすでに虚空の向こうに消えている。
それらの行方は心配ではあるものの、目の前の危機は明確に去ったと言えよう。
自分たちが最大のピンチを乗り切ったことを理解し、やっとのことで僕らは大きく息をつく。
ぎゅううっと色麻さんが僕に回した腕に力を入れていた。
今更ながらにその腕が細かに震えているのを感じた。
怖かった・・・んですね。
すいません・・・。
そっと回された腕に僕が手を重ねた。
「あ!」
その感触で色麻さんがふと我に返ったようだった。自身の身体を僕からぐいと引き離そうとする。僕は突然、突き飛ばされるような格好になり、思わずつんのめりそうになった。
「ちょ、何す・・・っ!?」
振り返って『何するんですか』と言おうとした僕の身体がガチンと固まる。最初、色麻さんの顔に向けていた視線がつつつーっと下に降りていく。
胸、お腹・・・そして・・・その下に
彼女もそれに釣られたように自身の視線を下に向けていく。
そして、気づいたのだ。
自分の履いているテーパードパンツがビリビリに引き裂かれていることに・・・。
そう・・・だった。式神を勧請するため、僕はさっき、歯でもって彼女のパンツのポケットを噛みちぎったのだ。その勢いが余って、彼女のパンツはかなりの『損傷』をしてしまったわけで・・・。
「ぴ・・・ピンク!?」
思わず、そこに垣間見えた可愛らしいランジェリーの『色』が口について出てしまったのは更に失敗だった。
「ぎゃああああああっ!!!」
ばっちーーーーーん!
次の瞬間、彼女の強烈な張り手が、僕の視界を覆い尽くしたのだった。

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