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天狐あやかし秘譚
第111章 真実無妄(しんじつむもう)
ローリング・ソバット!?
腕をクロスしてなんとか致命傷は避けたものの、まるで軽自動車に追突されたような衝撃が僕を襲う。その力に再び身体が浮き上がり、数メートルは吹き飛ばされてしまった。
空中でもんどりがえり、僕の身体はゴミクズかなにかのように、地面を何度も転がっていった。
「しつこくガードを・・・でも、これで終りね」
倒れ込んだ僕の方に向かって、とどめを刺そうと和羽が歩み寄ってくる。
僕の頭を踏み潰そうと、大きく右足を振り上げた。
「死ね!」
その瞬間、僕は思いっきり横に身体を捻って転がり、その踏みつけをギリギリのところで躱す。
あまり・・・やりたくないんだけど・・・っ!
右手の人差し指をピンと伸ばし、親指を立てる。
子どもが手でピストルの形を作る要領だ。
背中を打った衝撃で空気をうまく吸い込めない。肺に残った僅かな空気を使って、なんとか呪言を紡ぎ出す。
『熒惑守心(けいこくしゅしん)・炎撃の祖たれ・・・神羅閻帝・急々如律令!』
それに応え、構えた人差し指の先に紅の炎が収束していく。
これは、人の体内に宿る『熱』を媒介にした火の術式・・・
僕の・・・奥の手!
『紅天火焔呪(こうてんかえんじゅ)!』
轟音とともに指先から紅の炎弾が打ち出される。それは間近に迫っていた和羽の顔にクリーンヒットした。
「ぐえっ!・・・ぐぅうあああっ!!」
たちまちその鬼の顔全体が炎に包まれ、肉が焼けただれる嫌な匂いが周囲に立ち込める。顔を両手で覆い地面をのたうち回る。
はあ、はあ・・・はあ
や、やったか・・・?
あとは、あの興長とかいう奴だけ・・・。
痛む足腰をさすりつつ、僕が色麻たちがいる方に目を向けた時、背後で上がった雄叫びが周囲の空気を震わせた。
「貴様ああああっ!!!ぐうおあああああああああっ!!」
やべ、まだだったか・・・!?
思ったときには遅かった。ガッと首根っこを両手で掴まれ、身体を吊るし上げられてしまう。うっすら開いた僕の目の前には、焼け焦げ、異臭を放つ和羽の顔がある。どうやら僕が思った以上に再生能力があったようだ。すでに顔の一部の皮膚はジュクジュクと泡立ち新生が始まっている。
そして、その瞳は怨嗟の色に燃え上がっていた。
「死ねええっ!!!」
腕をクロスしてなんとか致命傷は避けたものの、まるで軽自動車に追突されたような衝撃が僕を襲う。その力に再び身体が浮き上がり、数メートルは吹き飛ばされてしまった。
空中でもんどりがえり、僕の身体はゴミクズかなにかのように、地面を何度も転がっていった。
「しつこくガードを・・・でも、これで終りね」
倒れ込んだ僕の方に向かって、とどめを刺そうと和羽が歩み寄ってくる。
僕の頭を踏み潰そうと、大きく右足を振り上げた。
「死ね!」
その瞬間、僕は思いっきり横に身体を捻って転がり、その踏みつけをギリギリのところで躱す。
あまり・・・やりたくないんだけど・・・っ!
右手の人差し指をピンと伸ばし、親指を立てる。
子どもが手でピストルの形を作る要領だ。
背中を打った衝撃で空気をうまく吸い込めない。肺に残った僅かな空気を使って、なんとか呪言を紡ぎ出す。
『熒惑守心(けいこくしゅしん)・炎撃の祖たれ・・・神羅閻帝・急々如律令!』
それに応え、構えた人差し指の先に紅の炎が収束していく。
これは、人の体内に宿る『熱』を媒介にした火の術式・・・
僕の・・・奥の手!
『紅天火焔呪(こうてんかえんじゅ)!』
轟音とともに指先から紅の炎弾が打ち出される。それは間近に迫っていた和羽の顔にクリーンヒットした。
「ぐえっ!・・・ぐぅうあああっ!!」
たちまちその鬼の顔全体が炎に包まれ、肉が焼けただれる嫌な匂いが周囲に立ち込める。顔を両手で覆い地面をのたうち回る。
はあ、はあ・・・はあ
や、やったか・・・?
あとは、あの興長とかいう奴だけ・・・。
痛む足腰をさすりつつ、僕が色麻たちがいる方に目を向けた時、背後で上がった雄叫びが周囲の空気を震わせた。
「貴様ああああっ!!!ぐうおあああああああああっ!!」
やべ、まだだったか・・・!?
思ったときには遅かった。ガッと首根っこを両手で掴まれ、身体を吊るし上げられてしまう。うっすら開いた僕の目の前には、焼け焦げ、異臭を放つ和羽の顔がある。どうやら僕が思った以上に再生能力があったようだ。すでに顔の一部の皮膚はジュクジュクと泡立ち新生が始まっている。
そして、その瞳は怨嗟の色に燃え上がっていた。
「死ねええっ!!!」

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