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天狐あやかし秘譚
第109章 青天霹靂(せいてんへきれき)
先ほども言ったように、青龍会についてはすでに吾嬬に聞いており、警察としては捜査が進んでいるところだ。だが、ここでも西園寺様は知らないふりを貫いていた。
「貴重な情報ありがとうございます。
・・・あ、でも・・・大変失礼なんですが・・・」
「あ?」
「その理屈で言うと、時弥さんにも動機がある・・・事になりませんか?」
「ばっかだな、お前。そんな短絡的な事するわけねーだろ?
そもそも人雇ったって足ついたらどうすんだよ。
現に、ほら、和弥だって、こういう情報ひとつであっつー間にピンチだ。
俺はな、もっと手堅く行くのよ。
今は3位だけどな、でっけー隠し玉持ってんだからよ」
和羽も一発逆転の手札があると匂わせていたみたいだし、時弥もだ。
どの程度、信憑性があるかはわからないが・・・。
「それは失礼をしました。どうかご気分を害さないでください。
警察というのは疑うのが仕事でして」
なんだ、そのセリフ本当に言うのな!?
そんな事を言いながら、時弥がまた馬鹿笑いをした。
「ああ、ひとつ和弥の性格からしていい作戦教えてやるよ。
ああ見えて和弥は小心者だ。
今日の夜にでも、警察の警備を増強するって言ってやれば焦って尻尾出すかもな」
西園寺様はご協力ありがとうございました、と頭を下げた。
次は、和弥の聴取なのだが、アポイントの時間までにまだ1時間近く時間がある。私たちは会社のエントランスホールで缶コーヒーを飲みながら待つことにした。
「なんかだいぶ嫌味な感じでしたね・・・時弥さん」
「そうだね」
「霊視はどうだったんですか?」
「ああ、何も視えなかったよ。やっぱり外側からだけだと限界がある。」
それはそうだろうと思う。
よほどわかりやすい位置についた鬼の印などでないとさりげない観察だけで痕跡を見つけるのは難しい。
「色麻さんはなにか分かったことある?」
西園寺様に聞かれたが、特に気づくことはなかった。
成金の嫌な奴、ということくらいしかわからない。
だから、私は
「嫌いです。ああいう人。」
と言った。
それは誠に正直な感想だった。私がぐいとコーヒーを飲み干す不機嫌な顔を見て、西園寺様は優しく微笑んでいた。
「貴重な情報ありがとうございます。
・・・あ、でも・・・大変失礼なんですが・・・」
「あ?」
「その理屈で言うと、時弥さんにも動機がある・・・事になりませんか?」
「ばっかだな、お前。そんな短絡的な事するわけねーだろ?
そもそも人雇ったって足ついたらどうすんだよ。
現に、ほら、和弥だって、こういう情報ひとつであっつー間にピンチだ。
俺はな、もっと手堅く行くのよ。
今は3位だけどな、でっけー隠し玉持ってんだからよ」
和羽も一発逆転の手札があると匂わせていたみたいだし、時弥もだ。
どの程度、信憑性があるかはわからないが・・・。
「それは失礼をしました。どうかご気分を害さないでください。
警察というのは疑うのが仕事でして」
なんだ、そのセリフ本当に言うのな!?
そんな事を言いながら、時弥がまた馬鹿笑いをした。
「ああ、ひとつ和弥の性格からしていい作戦教えてやるよ。
ああ見えて和弥は小心者だ。
今日の夜にでも、警察の警備を増強するって言ってやれば焦って尻尾出すかもな」
西園寺様はご協力ありがとうございました、と頭を下げた。
次は、和弥の聴取なのだが、アポイントの時間までにまだ1時間近く時間がある。私たちは会社のエントランスホールで缶コーヒーを飲みながら待つことにした。
「なんかだいぶ嫌味な感じでしたね・・・時弥さん」
「そうだね」
「霊視はどうだったんですか?」
「ああ、何も視えなかったよ。やっぱり外側からだけだと限界がある。」
それはそうだろうと思う。
よほどわかりやすい位置についた鬼の印などでないとさりげない観察だけで痕跡を見つけるのは難しい。
「色麻さんはなにか分かったことある?」
西園寺様に聞かれたが、特に気づくことはなかった。
成金の嫌な奴、ということくらいしかわからない。
だから、私は
「嫌いです。ああいう人。」
と言った。
それは誠に正直な感想だった。私がぐいとコーヒーを飲み干す不機嫌な顔を見て、西園寺様は優しく微笑んでいた。

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