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天狐あやかし秘譚
第107章 【第21話 冥穴】居安思危(きょあんしき)
そして、最後にすっと銃身を引き上げ、引き金を引いた。
「・・・よっ・・・と!」
ドン!
瞬間、鬼の額に真っ赤な花が咲いたかのような錯覚を覚える。
西園寺様が放った弾丸が、鬼の額を貫いたのだ。
これが最後の一発だったようだ。
ガシャンとグリップの下からマガジンラックが地面に落ちる。
西園寺様は素早く腰に手を回し、予備の弾倉を取り出すと流れるようなアクションで銃に装填した。
ジリっと油断なくハンドガンを構える。
先程よりも多くの銃弾がヒットしている。しかも、心臓、額と急所を確実に捉えてすらいる。
やった・・・のだろうか?
鬼はビクビクと体を震わせ動きを弱めているように見える。
鬼の再生力は有名な話だが、あれほどの呪力弾が打ち込まれればそう簡単には復活できないだろうと予想できた。
「新城・・・封印だ。」
それでも西園寺様は慎重だった。
新城は素早く結界外に躍り出ると、地面に手をつき、手のひらから大地へと呪力を流し込んでいく。
「歳破神 傷門を開き 南坐せよ!」
呪言に応え、膝をついた鬼の周辺の地面がボコボコとうねり始め、そこから幾筋もの錐状の『石の槍』が伸びていく。その槍が鬼の身体をたちまちのうちに地面に縫い付けていった。
土公の簡易捕縛術である。
しかし、簡易とは言うものの、水気を持つ鬼にとって、土公の結界は極めて強い効果を発揮する。鬼は身じろぎをしようとするが、そうすればするほど石のトゲが身体に深く食い込み、苦悶の声を上げることしかできなかった。
「捕獲・・・完了・・・か」
鬼の抵抗が虚しいとわかり、やっと西園寺様が警戒を解く。ゆっくりと雷炮神器を下ろし、セーフティーをロックした。
同時に、武田も四音結界を解く。術の媒介として用いていた短刀を鞘に納めていった。
「さて・・・多分死んではいないと思うけど・・・人鬼だとすればきちんと身元を調べないと」
西園寺様はバッグからペンライトを取り出し、慎重な足取りで鬼に近づいていく。私はと言えば、先程から冥穴の様子が気がかりでならない。鬼が封印されたせいか、冥穴の状態は先程よりも安定してるようだった。
「・・・よっ・・・と!」
ドン!
瞬間、鬼の額に真っ赤な花が咲いたかのような錯覚を覚える。
西園寺様が放った弾丸が、鬼の額を貫いたのだ。
これが最後の一発だったようだ。
ガシャンとグリップの下からマガジンラックが地面に落ちる。
西園寺様は素早く腰に手を回し、予備の弾倉を取り出すと流れるようなアクションで銃に装填した。
ジリっと油断なくハンドガンを構える。
先程よりも多くの銃弾がヒットしている。しかも、心臓、額と急所を確実に捉えてすらいる。
やった・・・のだろうか?
鬼はビクビクと体を震わせ動きを弱めているように見える。
鬼の再生力は有名な話だが、あれほどの呪力弾が打ち込まれればそう簡単には復活できないだろうと予想できた。
「新城・・・封印だ。」
それでも西園寺様は慎重だった。
新城は素早く結界外に躍り出ると、地面に手をつき、手のひらから大地へと呪力を流し込んでいく。
「歳破神 傷門を開き 南坐せよ!」
呪言に応え、膝をついた鬼の周辺の地面がボコボコとうねり始め、そこから幾筋もの錐状の『石の槍』が伸びていく。その槍が鬼の身体をたちまちのうちに地面に縫い付けていった。
土公の簡易捕縛術である。
しかし、簡易とは言うものの、水気を持つ鬼にとって、土公の結界は極めて強い効果を発揮する。鬼は身じろぎをしようとするが、そうすればするほど石のトゲが身体に深く食い込み、苦悶の声を上げることしかできなかった。
「捕獲・・・完了・・・か」
鬼の抵抗が虚しいとわかり、やっと西園寺様が警戒を解く。ゆっくりと雷炮神器を下ろし、セーフティーをロックした。
同時に、武田も四音結界を解く。術の媒介として用いていた短刀を鞘に納めていった。
「さて・・・多分死んではいないと思うけど・・・人鬼だとすればきちんと身元を調べないと」
西園寺様はバッグからペンライトを取り出し、慎重な足取りで鬼に近づいていく。私はと言えば、先程から冥穴の様子が気がかりでならない。鬼が封印されたせいか、冥穴の状態は先程よりも安定してるようだった。

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