この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
天狐あやかし秘譚
第106章 形勢逆転(けいせいぎゃくてん)
☆☆☆
後日談を話すことにしよう。

まず、紗倉があそこにいた理由である。

何らかの方法で橋本の危機を察知した彼女は、とにかく彼の傍に行きたい一心で留置場から脱走したというのだ。

『担当刑事に話がある。』と言うことで、署に護送される機会を作ったのだ。そして、その護送中、警察官の隙をついて逃げ出したというのだから、その執念と行動力には恐れ入る。

当然、彼女は再逮捕され、無事に(?)容疑がひとつ追加される結果になった、というわけだ。

怪異の方についてもお話しよう。

あの時、私は簡易的な方位占術により、怪異が姿を現す位置を予想しようと試みたのだ。星位、方位、地勢、大雑把にそれらを捉え、『死符(しふ)』と呼ばれる霊道を探り、予めそこを封鎖する術式を仕掛けたのだ。

『金神封殺』

理を用いた術であるが故に、私のように呪力に乏しい人間でも強い呪霊を封殺することができるのだ。

呪霊が霊道を通過するかどうかははっきり言って賭けであったが、結果的に私の占いは的中したのである。

こうして捕らえた怪異から今度こそ九条様が呪力痕跡を追跡してくださったのだ。その結果、呪物がある場所を比較的簡単に割り出すことができた。

結論を言うと、それは橋本や黒咲が務めている会社の地下にあったのである。

どうりで見つからなかったわけだ・・・。

私たちは呪力源を彼の家の周辺と決めつけてかかっていたのだ。そのせいでなかなか呪物を発見できなかったわけだ。

ちなみに呪物は『鉄箸の呪い』と呼ばれる民間呪術を施行するためのものだった。そして呪い主が橋本の同期の男性であることもすぐに判明した。その男は『呪力不正行使』の容疑で逮捕・起訴されることになった。

その供述内容を見ると、同期の橋本が出世に関しても女性からの評判に関しても自分よりも上をいっていることを妬んだというかなり短絡的なものだということが分かった。ちなみに、呪物とその使用方法は『メルカリ』で落札した、というのだから、世の中は恐ろしい。

さらに追記であるが、今回の事案を受けて、陰陽寮では『呪い』に関するアイテムについては『脅迫罪の幇助に当たる可能性がある』という理屈をつけ、出品を抑制するよう勧告してほしいと警察庁に申し入れる予定だそうだ。
/1505ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ