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淫夢売ります
第55章 斜陽の楽園:壊れる世界
そうだ私は、彰吾に・・・彰吾にだけはこんな姿を見られたくなかったんだ・・・
でも、どうしようもなくて、どうしていいか分からなくて、そして、縋った・・・夢を見せるというあの魔女の手に。

「さらら・・・さらら・・・さらら・・・!」

ぎゅっと握られた腕が私の意識を再びはっきりとさせる。

見上げた先にある、必死で私を見つめる彰吾の目が、私に教えた。
彼は全てを知ったんだ。
あの日、あの夜、私に何があったのか。
それから、私がどんな風に汚され続けたのか・・・
あなたを裏切り続けてしまったのかを。

そう・・・なんだ・・・彰吾・・・もう知ってたのね
分かっていて・・・それでも、それでも私を

『愛してくれるの?』

私の目から涙が溢れた。
それは温かい涙。頬を伝って、ポロリと落ちた。

それとともに、私の手からアヴァロンのカードも舞い落ちる。
それはひらひら、ひらひらと奈落に向かって落ちていった。

『楽園』を意味するカードがふわりと地に落ちるのと、彰吾が私を力強く引き上げてくれるのが、同時だった。

そして、カードが地面に落ちた時、今度こそ私が逃げ込んだ偽りの『世界』は、音を立てて崩れ落ちていった。
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