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淫夢売ります
第54章 斜陽の楽園:繰り返す悪夢
そのカードはトランプよりも細長い形をしており、厚手の紙でできているようだった。裏面は深い青色をしていて、丸やら月形やらの幾何学図形が複雑に組み合わさったような模様が描かれていた。くるりと裏返すと、表面には少し古いタッチのきれいな絵が描かれていた。全体的にタロットカードのようだが、私の知る限りではタロットカードにこんな絵柄はなかったはずである。

「これ・・・何の絵?」
「ん?ああ、これな。『アヴァロン』っていうらしいよ?」
「アヴァロン?」

それは遠く水平線まで見通せるような丘の上に、一人の美しい女性が座って海の彼方に目をやっている・・・そんな図柄だった。水平線には真っ赤な太陽が描かれており、女性も、その足元の丘もオレンジ色に染まっていた。

赤い光は夕日かもしれないし、朝日かもしれないのだけど、直感的に私はこの絵は夕日を描いたものなのだろうと感じた。

なぜなら、この絵の中の女性は、これからゆっくり暮れていく空の下で静かな夜を過ごすのだろうな・・・と、そんな風に思わせるような安らかな顔をしていたからである。

「お守りだよ」
「え?これが?」
「そう、知り合いからもらったんだ。悪い夢を見ないようになるらしいよ」

ま、気休めかもだけどね。
そんなふうに彼は笑ったが、私にはとても嬉しい贈り物だった。

正直、あの夢を見るようになってから夜の訪れが怖く、一人で寝るのが寂しくて仕方がなかったのだ。だから、彼がこうして私の事を考えて贈ってくれたものがある、というのは私の心を強くしてくれる気がした。

「ありがとう」
「うん・・・変な夢、見なくなるといいね」
「大事にするね」

私がそっと身を乗り出すと、彼も体を寄せてきた。
そうして私達は、机越しに優しいキスを交わした。
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