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淫夢売ります
第35章 鎖とドレス:心の鎖

「すごく、断片的なんですけど、いいですか?
デパートみたいなところにいるんです。そこで、服を買わなくちゃって思っていて。多分、就職が決まってて、スーツ買わなきゃって思っていた頃だったからだと思います。変な話なんですけど、道に迷ってしまったんです。何度も行ったり着たりして、それでも売り場に着かなくて。しょうがないので、通路にいた人に聞いたんです。『服の売り場はどこですか』って。そうしたら、その人が右と左にありますけど、一つしか選べないです、って変なことを言うんです。・・・こんなので、なにかわかりますか?」
ユメノが人差し指を唇に当てて少し瞳を上方に向ける。その仕草がなんとなくエロチックでドキリとしてしまう。
10秒ほど思案したところで、ユメノが聞いてきた。
「『右と左』とおっしゃいましたが、夢の中の貴方様は、それぞれの行き先を見ましたか?」
右と左の先・・・?
どうだっただろうか?
「いえ、見なかったと思います」
「そうですか・・・。では、ちょっと実験してみましょう。目を閉じていただいていいですか?」
言われて、僕は目を閉じた。ユメノの姿が消え、声だけが聞こえてくる。
「それでは、イメージをしてみてください。これは特に正解とかないので、思ったまま答えてくだされば結構です。今、イメージの中で『右』を向くと何が見えますか?」
声だけになったせいだろうか、なんだか、ユメノが一段と近くに来たような錯覚を覚えてしまう。
心の中で、右、を見てみる。
最初は薄ぼんやりとした光が見えるだけだった。でも、次第に光がゆらぎ、イメージが固まってくる。
「なんとなく・・・でいいですか?」
「はい、いいですよ」
なんとなく、右側にはショーウィンドウのある紳士服売り場が見える気がした。なので、そのままを告げた。
「ガラスのショーウィンドウがある、紳士服売り場・・・。あれもマネキンというのかな、服を着せて展示するやつ。頭のないタイプのもの、が2つ?あって、紺色の縦縞の入ったおしゃれな細身のスーツが・・・売ってる・・・のかな?」
「わかりました。では、左をご覧ください」
左・・・
左は・・・
ぼんやりとした光・・・なにかが見える気がするけど・・・
デパートみたいなところにいるんです。そこで、服を買わなくちゃって思っていて。多分、就職が決まってて、スーツ買わなきゃって思っていた頃だったからだと思います。変な話なんですけど、道に迷ってしまったんです。何度も行ったり着たりして、それでも売り場に着かなくて。しょうがないので、通路にいた人に聞いたんです。『服の売り場はどこですか』って。そうしたら、その人が右と左にありますけど、一つしか選べないです、って変なことを言うんです。・・・こんなので、なにかわかりますか?」
ユメノが人差し指を唇に当てて少し瞳を上方に向ける。その仕草がなんとなくエロチックでドキリとしてしまう。
10秒ほど思案したところで、ユメノが聞いてきた。
「『右と左』とおっしゃいましたが、夢の中の貴方様は、それぞれの行き先を見ましたか?」
右と左の先・・・?
どうだっただろうか?
「いえ、見なかったと思います」
「そうですか・・・。では、ちょっと実験してみましょう。目を閉じていただいていいですか?」
言われて、僕は目を閉じた。ユメノの姿が消え、声だけが聞こえてくる。
「それでは、イメージをしてみてください。これは特に正解とかないので、思ったまま答えてくだされば結構です。今、イメージの中で『右』を向くと何が見えますか?」
声だけになったせいだろうか、なんだか、ユメノが一段と近くに来たような錯覚を覚えてしまう。
心の中で、右、を見てみる。
最初は薄ぼんやりとした光が見えるだけだった。でも、次第に光がゆらぎ、イメージが固まってくる。
「なんとなく・・・でいいですか?」
「はい、いいですよ」
なんとなく、右側にはショーウィンドウのある紳士服売り場が見える気がした。なので、そのままを告げた。
「ガラスのショーウィンドウがある、紳士服売り場・・・。あれもマネキンというのかな、服を着せて展示するやつ。頭のないタイプのもの、が2つ?あって、紺色の縦縞の入ったおしゃれな細身のスーツが・・・売ってる・・・のかな?」
「わかりました。では、左をご覧ください」
左・・・
左は・・・
ぼんやりとした光・・・なにかが見える気がするけど・・・

