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淫夢売ります
第35章 鎖とドレス:心の鎖
【鎖とドレス】

「おーい!もっけん、行くぞ〜」
かなり泥酔し、ふらふらと千鳥足になっている浅井課長が転んでしまわないように、僕は慌てて腕を抱き抱えるようにする。
「課長、もう帰りましょうよ」
「んだよ・・・お前、だいりょうぶ!も少しだけだから、な?今日は仕事終わったんらし、も少し飲もうぜ?」

はあ・・・もう・・・
浅井課長は仕事はできるし、悪い人じゃないんだけど、酒癖がものすごく悪い。

あまりにも仕事に熱中し、かつ、大酒飲みのせいで、家庭が崩壊寸前だとか、いや、実はすでに奥さんに逃げられているんだなどとまことしやかに噂されている。確かに、プロジェクト終了の打ち上げでしこたま飲んだ上、二次会と称して更に安い飲み屋でホッピーを呷っていたとき、『ろうせ、家に帰ってもだれもいないひな』などと言っていたので、あながち嘘ってわけでもないのかもしれない。

「なあ、竹内・・・俺もう帰らなきゃいけねえからさ」
同僚の柴田が早々に離脱を決めこむ。その声を聞いて、田中や久堂もこぞって「明日が早い」とか「子供の宿題を見る約束が」等と言って帰っていった。

最後に残ったのは、結局僕一人だった。

「もうひとつだけ・・・な?ちょっと俺の行きつけ教えるからさ・・・顔出すだけ・・・いいだろ?」
等と言われて、結局会社近くにある課長の行きつけのバーとやらに連れて行かれてしまった。

もちろん、顔出すだけ、なんてありえなくて、結局課長はハイボールを、僕は烏龍茶をいただくことにする。これ以上飲むと明日二日酔いで死ぬ思いをしそうだったからだ。

「なんら?竹内・・・おまえ飲まねえの?」
き・・・気づかれた・・・。

浅井課長は僕の分の酒を注文しようとしたのか、『あ、マスター』と言いかけていたが、不意にやめる。
結局手元のハイボールをぐいと飲むだけだった。

「お前は見どころあるけどなあ・・・。最近の若いのは付き合い悪いよなあ」
そして、始まるお決まりの『俺の若い頃は』という話。

確かに今どきの20代、30代はこういうノリ、嫌いだろうなと思う。
まあ、僕も28で、今どきの20代なのだが。

だけど、浅井課長には色々教えてもらっているし、恩義もある。実際に今回のプロジェクトも何度も暗礁に乗りかけたけど、浅井課長の手腕で乗り切ったところが大きい。

世話になった分は、返したい、そう思うのだ。
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