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The Bitch (ザ、ビッチ)
第8章 エピローグ  『わたしの好きに...』
 12

 ただ、性癖嗜好の対象が違うだけ…
 そしてわたしの求める性癖と違うだけ…
 だが、ただ…残念なだけ。
 そう…残念なだけなのだ。


「あらぁ…漏らしちゃったのぉ…」
 と、ちょっとエス的で意地悪気味に、でも、どエム心には魅力的といえるシニカル的なやや冷たい笑みを浮かべて、目の前にフラフラとヒールの先を揺らしながら囁いた。

「ぁ…う…は、は…い…」
 すると彼は自身のどエム心を、このシニカルなコトバにすっかりと昂ぶり、声を震わせ…
 すっかりわたしに対してエスな期待を込めての、更なる欲情に濡れた目を向けてくる。

 だがわたしは、エス的な昂ぶりというより、いや、ストッキングフェチではないと解った時点で…
 自分自身の性的な昂ぶりはすっかりと醒め、冷めてしまったから、どちらかといえば、そのエス的なコトバと声音は…
 やや卑下した、揶揄い気味の意味を込めていたのである。

 しかし、ヒールで擦る程度で射精してしまう程のどエムなハイヒールフェチな彼にとっては…
 卑下されればされるほどに、それはコトバの愛撫の意味の囁きにもなってしまうみたいであった。

 仮に…
 少しでも彼にストッキングフェチの素養が感じられるのであれば、もう少し、こんなエスとエム的なプレイを続けていってもよいのだか…

 だけど、さっきからずうっと彼の昂ぶる視線は、この左脚のヒールのみに向けられているだけで…

 右脚のヒールを脱いだストッキング脚や爪先には、全く、チラとも、目を向けてはこない…

 そして、ストッキングに対しての性的な嗜好や興味さえもないのだろう…

 どうやら彼の嗜好と思考の全ては、ハイヒールという対象にのみ向けられているのだと思われる。


 だから、もう、終わり…

 今夜はもう……

 終わりにする…………


 そう…

 ビッチなままで…

 終わりにしよう……………


「ねぇ、出しちゃってベタベタなんでしょう」
 
「………」
 コクンと頷く。

「いい歳してみっともないわね」
 冷たく、卑下する。

「ぁ…………」
 だが、どエムには昂ぶるコトバの愛撫なのだろう…
 目が濡れてくる。

「汚いから、シャワーしてきな…」

 わたしは、そう冷たく言い放ち…

「は、はい…」

 彼がシャワーを浴び始めたのを確認して…

 ホテルを後にした…





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