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The Bitch (ザ、ビッチ)
第8章 エピローグ  『わたしの好きに...』
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 そう、彼は、コイツは…

 ストッキングフェチではなく…

 どエムな、超の付く…

 ハイヒールフェチという性癖なオトコだったのだ。

 だから…
 神々しく両手でヒールを掴んできたのか。

 わたしはてっきりその神々しさは、ストッキング脚に対しての憧憬からの所作なんだと思っていた…
 だって、今までのストッキングフェチ、ラブなオトコたちの皆が、まるで大切で、貴重な宝物にでも触れるかの如くに、同じような所作で触れてきていたから。

 あ、そうか…
 どエムな、超ハイヒールフェチにとっても、それは、このわたしの履いているヒールはストッキングフェチと同じ憧憬としての価値観になり得るなわけなのか…
 と、わたしは床に座り、ベッドに寄りかかり、射精による絶頂感に放心状態気味な惚けた表情を浮かべている彼を見ながら、そう逡巡する。

 ま、性癖嗜好、フェチ愛の対象が違うだけなんだろうが…

「ふ…」
 と、わたしは鼻先で軽く笑い、そして左脚のヒールをゆっくりと彼の目先へと持ち上げていくと…
 快感に惚け、潤んだ目でこのヒールの先をうっとりとした目で見つめ、追ってくる。

 そうか、そうよね、ストッキングの爪先を見つめ、追ってくる視線とも、ある意味同じなわけか…
 わたしは自身もストッキングフェチ、ラブな性癖でもあるから、この彼のハイヒールフェチ嗜好については否定はしない、いや逆に、理解さえできる。

 ただ単に、性癖嗜好の対象が違うだけ…

 そしてわたし自身の求める性癖と違うだけなんだ…

 それは理解はできる…

 だが…

 ただ、ただ…

 残念なだけ。

 そう……………残念だ。




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