この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
The Bitch (ザ、ビッチ)
第8章 エピローグ  『わたしの好きに...』
 3

 この店に居るのは…

「こんな………ビッチよ…」
 
 と、小さく囁き、わたしは、彼の目を見つめながら、マティーニをグッと飲み干していく。

「……………」
 一瞬、彼の目は泳ぎ…

 その時…
『カラン…』
 目の前のロックグラスの氷が…

 まるで、彼の心の揺らぎを奏でたかのように、小さく鳴った。

「一杯…
 そんな、ビッチさんに一杯、奢らせてください…」
 すると、揺らいだ目を向け、そう囁く。

「あら、ありがとう…遠慮なくいただくわ…」
 そう返し…

「彩ちゃん、マティーニもう一杯ね」

「はい…悠里さん」
 彩ちゃんはわたしの目を見つめ、ソッと、頷く。

『いいんじゃないの…』
 その目が、そう伝えてくる。

 そう…
 こんな夜、迷ったときは…
 彩ちゃんの目を見るのだ…

 だって彩ちゃんの目は間違いないから。


「はい、マティーニです」
 彩ちゃんは、ジッとわたしの目をみつめながら…
 カクテルグラスに、冷えたミキシンググラスでステアしたマティーニを静かに注ぐ。

「ありがとう…」
 そして彼の方に顔を向け…

「いただくわ…」
 と、わたしはまた、オリーブを唇に含んだ…

「………………」
 
 今度は彼の目を見つめ…
 小さく唇を開け…
 舌先の上で、そのオリーブを………
 転がしていく。

「…………ぁ…」

 そんなわたしを見つめ…

 彼の喉が『ゴクリ』と…音を鳴らせたように見えた。

 舌先でオリーブを転がす…

 それは、男を、オトコを、オスを…
 誘う、誘惑の仕草、いや、わたしの…

 遊戯…

 ううん、ビッチの誘い。

 わたしのビッチの昂ぶりが…

 心の波紋が…
 
 大きく波打ち…

 激しく揺れはじめてきた。

 



/208ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ