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千一夜
第53章 第七夜 幻界の扉
「お嬢様、おはようございます」
「おはよう」
「長谷川様、おはようございます。お久しぶりです」
「おはようございます。竹内さん、本当に久しぶりです。竹内さんの運転する車に乗っていいんですか?」
「ははは、会長の命令です。さきほど菅野様にはご挨拶させていただきました。とても素晴らしいご友人を長谷川様はお持ちです」
「ありがとうございます。それから長谷川様はしっくりきません。様でなくさんでお願いします」
「承知いたしました。それではお嬢様、長谷川さん、お乗りください」
 竹内はそう言って後部座席のドアを開けた。
 私と咲子が後部座席に座ると竹内はドアを閉めて運転席に向かった。世界一上品に車が発進する。レクサスと竹内の運転技術が重なることで車のスタートが芸術品になった。
「この車新しいですね?」
「はい、新型のLSです」
「いい車だ」
「当然です。遠山のロボットがこの車を作っているんですから」
「竹内、最初は○○ホテルに行って、それから日野の方に向かって欲しいいの。お願いね」
「承知しました、お嬢様」
 それから竹内は私たちに遠山高獅の伝言を伝えた。そのすべては来月の市長就任のパーティーについてであった。日程と会場、それから招待客など。
 菅野や後藤、そして林と高橋には私の街の近くにある温泉旅館に宿泊してもらう。もちろん私の街にもホテルがないわけではない。だが、遠山高獅はあえて私の友人たちをその高級旅館に招待することにした。
 旅館の名前は山翠楼。確か一泊の料金が一人十五万円だった思うのだが……まぁ私には縁のない宿であることは間違いない。
 竹内の話が済むと私は目を瞑った。幸いなことに、私は不眠症で悩んだことは一度もない。仕事のあれこれで寝つきが悪くなることは何度かあったが、それでも眠りの中に潜り込めば、朝までぐっすり休むことが出来た。
 そんな私にとって高級車の後部座席は、睡眠を促進する極上の寝室になる。
 私は咲子と竹内の話声で目が覚めた。車はすでに日野市に入っているようで、咲子が手帳に記した沢田絵里の住所とナビが竹内に教えているコースを合わせているだけのようだった。
 日野市の住宅街、車は人の歩くくらいの速度で進んでいる。
「お嬢様、あの家ではないでしょうか?」
「そうね、間違いないわ。あの家が沢田絵里さんの実家よ」
 私は“あの家”に目をやった。
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