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千一夜
第53章 第七夜 幻界の扉
「どうせ新しいキャバクラでも開拓したんだろ?」
「アホ抜かせ。キャバクラに女房を連れて行くバカがどこにいるんだ」
「だったら俺たちをどこに連れて行くつもりだ?」
「悲しいよな、だってそうだろ。俺や林、それに菅野や高橋はお前の披露宴に呼ばれていないんだぞ。長谷川、お前の親友なんて俺たち以外にいない。俺たちはお前からの招待状を待っていたんだけどな」
「あれは披露宴なんかじゃないよ。親族の顔合わせ会みたいなものだった。俺の歳を考えてみろ。五十前の男の披露宴なんて誰が見たい? そんなやつはこの世にはいない」
「半分はわかる。でもな、お前のところのうちの記者が言ってたが、国会議員も何人か出席していたそうじゃないか。普通親族の顔合わせ会に政治家は来ないぞ」
「それはみんな遠山関係だ。うちの親戚は遠山の前に借りてきた猫のように身を縮めひっそりとしていたんだ。お前にはわからんだろうがな」
「ははは。そりゃ悪かった」
「で、どこなんだ?」
「菅野のホテルだ」
「はぁ?」
 菅野和夫は大帝ホテルの総支配人だ。
「文句あるのか?」
「そんなところ俺には借りられない。数か月前まで公務員だった俺の給料をお前は知らないだろ。それに今俺は無職だ」
「無職を威張るな。長谷川、俺たちの奢りだよ。純粋に長谷川の結婚を俺たちは祝福したい、それだけだ。俺なんか、お前は一生独身だと思っていたからな。そんなお前が目出度く結婚だ。俺たちにも祝福させろ」
「気持ちだけは有難くいただく。でも甘えることはできない」
「甘えろ!」
 後藤は怒鳴るようにそう言った。
「……」
「いいか長谷川、お前に拒否する権利はない。お前は俺や林に借りを作った。さっきも言ったが、その借りは返せ。ゼミで共に学んだ仲間の言うことは聞け。俺の言うことを聞かないと、市長の定例会見のときにうちの記者がお前を苛める。覚悟はしておけ」
「いつ行けばいいんだ?」
「三日後だ。金曜の午後六時、大帝ホテル十七階のレストラン。貸し切りだ。当日は俺たちも女房を連れて行く。まぁこれが本当の顔合わせ会というものだ」
「日が迫っているのによくそこをおさえることができたな」
「菅野は執行役員でもある。偉くなりやがったよ、あいつは」
「菅野が執行役員ね」
「長谷川が政治家になるなんて信じられんな」
「一番驚いているのは俺だ。金曜の六時だな?」
「待ってるぞ」
「ああ」
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