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第46章 第七夜　訪問者　既視感

　咲子の背中を抱えていた手を咲子の腰に回した。子種を雌の子宮に流し込むとき、雄は雌の一番深いところで果てようとする。そして雄は雌を逃がさない。
　咲子の腰を抱えてる手に自然と力が入る。逃がしてなるものか、この雌は私のものだ。私だけがこの雌の体を愉しむことができる。
　ベッドが軋む。それだけ私は咲子のおま〇こを強く突いている。もう咲子は自ら腰を動かさない。私の突きを受けているだけだ。私の種を受け入れる準備を始めてるのだろうか。
　柔らかな女の肌を感じながら女のおま〇こを突く。何のために生きているのか？　綺麗ごとを並べる必要はない。男も女も、結合のとき性器が味わう快感から離れることはできない。
「教えろ」
　このまま咲子のおま〇こを突き上げているだけでけでも気持ちはいい。だが咲子には約束を守ってもらわなければならない。
　間違いなく私は咲子が言う数字に嫉妬するだろう。その嫉妬は私の中で怒りや絶望に変換される。怒りや絶望は私の血の中に溶け込んでいく。その血は私のペニスを鋼にする。鋼になった男根から大量の精液が放出される。
「ええ、何のこと？」
「とぼけるな」
「……だったら亮ちゃんも約束守りなさいよ」
「お前は俺のものだ。俺だけのものだ。もう一度言う。遠山咲子は俺のものだ。わかったな？」
　普段私は自分のことを俺とは言わない。だがこのときだけは、何も考えることなく自分を俺と言った。
「私は強い男が好きなの。いろいろな意味でね」
「ふん」
「亮ちゃん、バスケットボールのエースナンバーって知ってる？」
「エースナンバー？　知らないけど」
「7番」
「7人も！」
「そこから3を引いて」
「……4……4人なのか！」
「亮ちゃん、怒った？」
「むかついただけだ」
「焼きもち焼いてくれるなんて嬉しいわ」
「ふん」
　四人の男たちには顔がなかった。その顔のない男たちが代わる代わる咲子を犯している場面が頭に浮かんだ。消そうとしてものっぺらぼうの四人は咲子から離れない。
　許せない。納得なんてできるわけがない。しかし、その感情は私のペニスに直ぐに伝わった。これからこの女の体を自由にできるのは私だけだ。誰にも指一本触れさせない。
「いっていいよ、亮ちゃん」　
「……」
　黙れ雌犬！そう叫びたかった。
　叫ぶ代わりに咲子にキスをした。キスをしながら咲子の中に精子たちを放流した。