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千一夜
第51章 第七夜 マスカレード
 チェックインを済ませて部屋に入る。
 十五畳くらいの部屋の中に、ナイトテーブルを挟んでシングルベッドが二台並んでいた。そして部屋の入り口近くには長いソファが置かれている。荷物を部屋に置いて、私と咲子はソファに座った。もうどこにも出かけたくない。心が疲れると体が動かなくなる。
 仮に沢田絵里がこの秋田にいたとしても、私たちには彼女を追いかけることはできない。ここまでだと思った。いや、ここで打ち切るべきだ。
 滞在に特化したホテルであったが、ホテルの中にレストランがあった。今外に食事に行く気にはなれない。かと言って、腹は減るので私たちはホテルのレストランで食事をとった。
 食事を終えて私たちは部屋に戻った。先に咲子がバスルームに向かった。その間私はスマホを使って、明日からの新婚旅行の続きの予定を立てることにした。
 武家屋敷通りを散策してから田沢湖まで足を延ばしてもいいだろう。県庁所在地の秋田に行くこともありだ。食事のときに咲子に話したのだが、もし宿が確保できるならもう一泊していこうと私は提案した。
 何かの縁(?)があって秋田に来たのだ。それに市長になれば咲子を連れて遠出することはできない。チャンスは無駄にしたくない。
 咲子と入れ替わりに、私はバスルームに向かった。シャワーで済ませてもいいのだが、バスタブにお湯を張って、私はその中に潜り込んだ。「はぁ」と大きくため息をついてから息を吸うと、咲子がつけている香水の香りがした。十分ほど私はお湯の中で咲子の香りを愉しんだ。結婚するとこういうご褒美が貰えることを私は知った。
 風呂から上がり、私と咲子が明日からの秋田旅行の相談をしているときだった。私のスマホが鳴った。
 スマホの液晶には私の知らない番号が表示されていた。
「はい、長谷川です」
「夜分誠に申し訳ございません。私、J〇角館の岡村と申します。先ほど長谷川さんから写真を見せていただきまいした」
「最後に写真を見ていただいた方ですよね?」
 声に聞き覚えがある。写真を最後に受け取った五十代くらいの女の人だ。
「はい、その通りです」
「それで、何かわかったことでもあるのでしょうか?」
「J〇では言えなかったんですが、私知っているんです」
「知っている? ……とは?」
「私、江村都子さんが親しくしていたお友達を知っているんです」
「……」
 光はまだ消えていなかった。
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