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100のベッドシーン
第19章 卒業しても、好きでした
「送りますよ、駅まで」

同窓会の二次会が解散となり、ちらほらと帰路に着く人々の中で、私はふと振り返った。

すると、彼――高橋先生が、少し離れた場所で手を振っていた。

「大丈夫ですよ、一人で帰れますから」

「そりゃそうだろうけど。夜道だし、心配するくらいは、まだ先生させてくれよ」

苦笑混じりの声に、思わず口元が緩む。

変わらない。

あの頃と同じ、でも少しだけやわらかくなった笑顔。

「……じゃあ、お言葉に甘えて」

ふたり並んで歩く夜道。

会場の近くの並木道は、少し湿った空気と街灯の光に包まれていた。

「今日は、楽しかったですね」

「うん。懐かしかったよ。みんなずいぶん変わってたけど……佐伯は、あんまり変わってないな」
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