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100のベッドシーン
第19章 卒業しても、好きでした
「……先生?」

その声をかけた瞬間、私の心臓が小さく跳ねた。

十年ぶりの同窓会。

会場のホテルラウンジは少しざわついていて、懐かしい顔ぶれの中に、私は確かに彼を見つけた。

スーツ姿の背中。

少しだけ白髪が混じった髪。
けれど、振り返った瞬間、その目元の優しさも、穏やかな声も、あの頃と何も変わっていなかった。

「……ああ、佐伯か。変わらないな、雰囲気」

「いや、変わりましたよ。すっかり大人です」

自分で言っておいて、頬が熱くなる。

当時のまま、敬語を使ってしまうのも、少し笑ってしまった。

「そりゃそうか。もう28だもんな。なんだか感慨深いなあ。よく覚えてるよ、朝の教室でいつも本を読んでた」

「そんなの覚えてるんですか?」
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