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Memory of Night 2
第50章 episode of 0
二人は特に仲がいいわけではないのだろうか。それとも、相澤が妻子持ちでそれを桃華も知っているから、仲がいいのを隠しているのだろうか。
独りよがりな憶測ばかり脳裏を掠めるが、本人を前にして、口に出す勇気はなかった。
「おかわり」
「はい」
桃華にご飯茶碗を差し出され、秋広はよそりに立った。
桃華を背にし、一度深呼吸をし、意を決して尋ねる。
「ーーもし、相澤もご飯作りに来てくれたら、嬉しいですか? ……部屋に上げますか?」
桃華は大きく目を見開いた。意表をつく質問だったのかもしれない。
だがすぐに笑って首を横に振った。
「あげるわけねーじゃん。嬉しくもないだろ、職場のやつに家来られても。こんなボロい家に住んでるのバレたくもないし。……言うなよ、誰にも」
「もちろん、言わないですよ個人情報ですし」
秋広と社長は履歴書を確認しているので知っているが、他の社員はもちろん知らない。
(ボロい家に住んでる自覚あるんだ……)
家の場所はともかく、桃華の性格上年季の入った家に住んでるとバレるのは気にしていないのかと思っていた。
だが、他の仕事仲間を拒否してくれたことは嬉しい。
秋広の口元には自然と笑みが浮かぶ。

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