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Memory of Night 2
第46章 想い人

 宵が来る前、芽衣は一時間以上ぐずり、ようやく先ほど寝たのだという。だからインターフォンは鳴らさずに、マンションに着いたら電話してほしいとメールを送ってきたのだろう。
 今の時期は三時間ごとにミルクをあげないといけないらしい。昼も夜も関係なく、たくさん飲み、たくさん泣き、たくさん眠る。

「赤ちゃんは眠るのがお仕事だからねぇ」
「志穂さんは、寝れてる?」
「ええ」

 頷く志穂の薄茶の目の下には、うっすらクマもあった。
 ずっと目が離せず、三時間おきにミルクを飲ませなければいけない生活は大変だろうなと思うが、それでも志穂の芽衣を見つめる眼差しからは溢れるのはいとおしさだった。

「さっき寝たばかりだから、起きたら抱っこする?」
「まだ首もすわってないだろ? ……いいよ、ちょっと怖いし」
「大丈夫、ちゃんと抱っこの仕方教えるから。ーーあ、紅茶飲む?」
「うん」
「芽衣、見ててね」

 スマホは宵の目の前に置いたまま、カウンターの向こうのオープンキッチンへと小走りで向かう。
 広いリビングの調度品や小物は、志穂が好みそうな可愛らしいものばかりだ。レースのカーテン、白いソファーと花柄のクッション、窓際には多肉植物。白が基調のオープンキッチンにも、オシャレな小物が多い。
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