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Memory of Night 2
第50章 episode of 0
「あれ、マスター? と晃!? なんでいんの……?」
「おまえが呼んだんじゃ……」
「宵くん、久しぶりだね! 相変わらず綺麗だね、こんばんはのチューする……?」
「…………は?」
すっと近付いていった亮が、宵の頬に手を添え顔を近づける。
「僕もアメリア先生に倣って、欧米の挨拶を取り入れてこうかなと。国際化の時代だし」
「どんな時代だ! ……おまえの冗談が一番たちが悪いんだよ。後ろから刺されるぞ」
千鶴の言葉に亮が振り向くと、カウンターから持ち出したのか晃の手にはアイスピックが握られていた。
「……それ、氷を砕くための道具だからね。人に向けちゃ駄目だよ」
亮は顔を引きつらせながら宵から離れる。
「え、そんなことよりなんで帰ってきてんの?」
宵は困惑しているようだった。どうやら、晃はもともと来る予定ではなかったらしい。
「DVD観にハル姉のバーに行くって聞いたから」
「……まだあたしのこと信用ならない? 宵はあたしの甥だし、ハナからなんも……」
「そうじゃないですって。ーー俺も、宵の本当のご両親がどんな人たちなのか、観てみたかったから。まあ、宵にも会いたかったし」
後者がメインの感情なんだろうことは、端から見ていても丸わかりだった。
「……明日木曜だよな? 一限授業ねーの?」
「いや、ある。だから始発で帰る」
「…………」
宵はもう言葉もない。
「今日はみんなでDVD鑑賞会だね」
「亮は、もといマスターは店番をお願いしますね」
「暇そうだし、僕いなくても大丈夫じゃない? てか僕も宵くんのお母さん観たい」
「ま、とりあえず飲み物用意するか」
そう言って、千鶴はジョッキを手に取った。

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