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Memory of Night 2
第50章 episode of 0

 それも、亮の「お客さんにはゆっくりくつろいでってほしいね」という一言で決まった。
 店は千鶴一人でもまわせるくらいの広さだ。ナッツや枝豆やスナックなど、調理の手間がかからないメニューのみにしたのである程度混んでもどうにかなるよう工夫されていたが、まあ今のところそこまで忙しくはならなそうだった。

「てか初めてじゃないだろ、来るの。開店祝いで呼んだじゃん」
「人多いし賑やかだしドリンクやら片付け手伝わされたし、店内ゆっくり見てる時間なんか無かったけど」
「……ローズの常連呼びまくったしな。ちゃんとバイト代払ったじゃん、亮が」
「結局バイトじゃん」
「ーーま、いーや。奥入れよ」

 今日宵が来たのには、ちゃんと目的があった。昨日電話でその話をされ、それなら遅めの時間がいいと伝え、今の時間に決まった。

「ビールとウイスキーどっちがいい?」
「まだ十九! ウーロン茶」
「はいよー」

 通されたのはスタッフの休憩用の四畳ほどのスペースだった。畳と、テレビがあるだけの殺風景な部屋だ。
 座蒲団の上に座り、宵は鞄から一枚のディスクを取り出した。なんのパッケージもない透明なプラスチックの中に、白い無地のシールが張られただけのシンプルなディスクはDVDだ。
 これを一緒に見るために、宵は千鶴のもとを訪れたのだった。
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