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第23章 新天地に想いを馳せて

「私も、そんな気はするけど駿は、麗奈の夢に掛けてくれてるのね？」

「麗奈…。私に麗奈の夢の続きを追わせてくれないかい？」

「私は、駿と、愛し合うようになってから駿に、付いて行こうって決めてるから…。」

「じゃあ、ここ数日の内に現地を見に行こう…。」

「うん。」

「それと、この家は売ろうと想う。今なら震災で家を失った人達が住む家を探してる時期でもあるから売れるか、どうかは分からないけで新しく住む所が見付かったら必要なくなるし、それでいいかい？」

「うん。」

「それと大事な事だから麗奈に話して置くけど、役所を辞めたことで退職金が貰えるし早期、退職で500万が上乗せして貰えるから

何処に住もうと当面、お金には困らないだろうし私にも、少なからず蓄えがあるから子供達の大学資金も心配する事はないからな…。」

「うん。うん。」そう彼女は返事をしてただけだけだったが用意した生ビールには私も、そうだったように彼女も口を付けてなかった。


「あらっ！生ビールが」そう口にし二つのジョッキを手に持ち部屋から出て行った。

温くなったビールを捨てて新しく冷えたビールを持って来るにしては時間が掛かってた。

どうしたのかと心配になり、台所に見に行くと生ビールのサーバーの前に立ち彼女は泣いてた。


「どうしたんだい？」

そう言い、彼女の傍に歩みよると、抱き付くように私を抱き私の胸に頬を圧し当て泣いた。


「ごめん。私――嬉しくて――」


その後、「駿、今夜だけ私にピルを飲むことを許して…。」


彼女が私に、そう言った。


「疲れてるのに、大丈夫なのかい？」

「うん。私――今夜は駿を慰めて上げようって決めたのに――」