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息子の嫁
第22章 退職届
食事がすんだ後の、片付けと荒い物を彼女と一緒にすることが私達には、ごく当たり前なことだった。


「駿…。今夜は、独りでお風呂に入ってくれない……。」


荒い物がすむと彼女が私に云った。


「今夜は、一緒じゃないのかい?」

「うん…。私、晩酌の用意もあるし……。駿は、熱燗が好きなんでしょう?無理してビールを付き合ってたのわかってたから私……。」


確かに晩酌は、ビールよりも熱燗の方が好きだったが暑い日には私も、一杯だけ冷たいビールが飲みたかった。

生ビールは、最初の一杯が喉越しがよく、うまかったが二杯目からは彼女に付き合い私もビールを飲んでた。

お風呂から上がり、まだ台所に居た彼女に声を掛け私はリビングに移った。

それから少しし、お酒と小鉢が乗ったお盆を持ち彼女が部屋に入り、お盆をテーブルに置き


「駿…。女のお風呂は長いから先に飲んでてね……。」


そう云い彼女が、お風呂に行った。

独りで待っていた私には、それが何時もより長く感じられた。

暫くし、部屋に入って来た彼女はバスタオルで身体を包み隠してたが、露だった腕や白い脚が朱く色ずき、大人の色気を感じさせた。


「お待たせ…。私、綺麗に洗ったよ……。」


何時ものことながら、その言葉や仕草が私を笑わせた。


「へへへえ……。」


その後、にこっと微笑み彼女が私の隣に腰掛けた。

彼女が腰掛けた後、私はソファーから立ち上がり彼女と自分の、生ビールを持ち部屋に戻り彼女に手渡した。

「駿…。乾杯しよう……。」

何に乾杯なのかも言わず、私達は互いのジョッキをこつんとあわせた。
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