パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第22章 退職届

私物の整理が終わると後は、することもなかった。

何となく息苦しさを感じ飛び出すように外へ出た。

外へ出て、ゆっくり深呼吸をし大きく息を吸った。

今日も暑い日で、紫外線の強さを肌に感じるほどだった。

私は、早く帰り冷たい生ビールを飲みたい気分だった。

重苦しささえ感じながらの仕事を終え、私は真っ直ぐ我が家に向かった。

家につき玄関の、インターンを押すと彼女の声がし、玄関のカギが外され彼女が私を出迎えてくれた。


「駿…。お帰りなさい……。」

「ただいま。」


玄関から家の中に入ると、カレーの匂いが漂っていた。


「駿…。食事にする？それとも麗奈にする？」


玄関先で、出迎えた彼女が私にそう訊いた。

私は想わず笑ってしまった。


「ここっ笑うとこ？」


芝居がかった云い方と彼女の仕草が、私を笑わせたが、彼女は不満げだった。


「駿…。どっちを先にするの？」

「折角、作ったカレーが冷めるから先に、食事にしょう……。」


私は、そう言った。


「あああ…。私、カレーに負けちゃった……。」


そう云いしょげた。


「麗奈は、カレーと張り合ってたのかい？」

「だってえ―――」


私は笑いながら玄関先を後にし、自分の部屋で着替え台所に来てた。

彼女は、ガスコンロに向かい最後の仕上げに掛かってた。


「麗奈…。怒ってるのかい？」


振り向いてもくれない彼女に私は、訊いた。


「だって―――。」


私に、女心が分かろう筈もなかった。


「食事の後の、メインディッシュに麗奈を食べてもいいかい？」

「私――メインディッシュなの？」

振り向いた彼女に私が笑顔を見せた。