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息子の嫁
第22章 退職届
「麗奈…。愛の交歓しようか?」

私は、優しいく可愛い彼女を抱きたかった。

「駿…大丈夫なの?」

「大丈夫って、立つのかってことかい?」

「違うから…。退職届けは何時、出すの?」

「明日、出すよ。」

「そう…。じゃあ明日にしない?明日なら、ゆっくり出来るでしょう?」

「麗奈は次の日、起きられないくらいに可愛がって欲しいのかい?」

「違うから私――今夜の駿は、意地悪だ…。」

「そうかい?」


そう言い私は笑った。


「そうよ…。今夜の駿は、麗奈に意地悪してる……。」


私は、彼女に云われて目が覚めた。

何を優先するべきかってことを。

上司や今の状況を怨むことで私は、それを見失ってた気がするしつまらぬ男の、プライドや憎しみから麗奈との暮らしを優先させるべきだったことに気ずけなかった。


「麗奈…。ビール飲むかい?」

「うん…。」


彼女が、元気な声で返事をした。

ソファーから立ち上がり部屋を出て、二人分の生ビールを持ち部屋に戻り彼女に手渡した。


「麗奈…。麗奈に云われなかったら私は一番、大事なことに気ずけなかった。ありがとうな……。」

「私、駿に云おうかどうしようかって、ずっと悩んでたの…。でも私、云って良かった!!」

「つまらない、プライドや誰かをにくむことは、もうやめたから私には、勿体ないほどに可愛い女性がそばに居るんだから、なあ…そうだろう麗奈?」


私は、自分の正直な気持ちを彼女に伝えた。


「駿、ありがとう…。私、でしゃばってごめんね?だって、ずっと悩んでたし辛そうな駿を、見てるのが私――辛かったから――」
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