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息子の嫁
第20章 夕焼け空
「へい御待ち…。」


程なくし注文した寿司が店主の、威勢の良い声とともに私達の前に置かれた。

それを麗奈がほおばり、店主が彼女の食べるのを見ていた。

「お嬢さん、どうですか?」


店主が彼女に聞いた。


「美味しい!!とっても美味しいです…。」


そう言った彼女は、店主の顔を見て笑顔を向け私を見た。


「うまいな!!麗奈…。」

「うん…。」

「食べたい物があったら握らせていただきますので言って下さい…。」


店主が言った。

この店が二回目とは想えない程、彼女は和やかに過ごしていたが麗奈には、人を和ませる力と言うわけではないが、そんなところがあった。

店主を交え話しをしながら食べたが注文した寿司を、あっという間に完食した。


「もうお腹いっぱい…。」


彼女が言った。


「また、いらして下さいね…。とっても楽しい時間を過ごさせて頂き、ありがとうございました……。」


店主が私達に頭を下げた。


「おじさん、とっても美味しかったです……。」


彼女が屈託のない笑顔を店主に向けた。

カウンターの椅子から立ち上がり、店の外に出る私達を店主が見送ってくれ私達は車に戻った。


「美味しかったね…。」


彼女が私に笑顔を向けた。

店の駐車場から離れ、新幹線の駅に近い駐車場に車を止め駅へと急いだ。

次の新幹線が到着するまでには、30分ほど時間があった。

「駿…。」

「なんだい?」

「新幹線に乗って何処まで行くの?」


私は、まだ行き先を決めてなかった。


「東京まで行くか?」

「遠いよ…。移動時間だけで遊べないと思うけど……。」


彼女が言った。
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