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息子の嫁
第14章 婚約指輪
部屋を出て、リビングに移りソファーに腰をおろし座った。

ここにも彼女の面影が感じられた。

始めて彼女を晩酌に誘い、楽しい一時を過ごしたのもこのソファーだった。

家のどこに行っても彼女の面影が強く感じられた。

私は、ただソファーに座ってただけだった。

気が滅入った時は、冷たい生ビールでもとは想ったが私だけお酒に逃げるのは、卑怯とも想え彼女が帰って来るまでは―――」

生ビールの事を考えてた時に私が、すべき事を見付けた。

彼女が帰って来ればった。きっと生ビールが飲みたいと言うだろうと想い

生ビールの、サーバーを掃除し美味しい生ビールを飲ませて上げようと、そう考えサーバーの掃除を始めた。

生ビールは、生きてるから美味しいビールをお客様に提供するには常に欠かさず掃除をするようにと学生時代、アルバイトをしてた居酒屋の店長に教わっていた。

早々、始めたサーバーの手入れも馴れていた私には直ぐ終わってしまい、今度こそ何もする事が思い付かなかった。

彼女に美味しいビールを飲んで欲しくてサーバーの手入れもした。

それは彼女に喜んで欲しいからだった。

他に彼女が喜ぶだろう事を考えた。

「そうだ!」

思い付くまま私は直ぐ行動した。

車を走らせ10分ほど行った所に、その店はあった。

「浴衣が欲しいんですが、ありますか?」

私は店の中に入り店員に訊いた。
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